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パートに「103万円」以上給料をあげるなら、各社のポイントを活用してみては?

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「うちのパートさんに103万円よりももっと給料をあげたいんだが、何か良い方法はないものだろうか?」今回は、製造業の会社で人事・総務に従事する知人と、飲みながら話していた内容です。

今回はただの思いつきのアイデアに、実現性があるのかどうかを調べてみました。

パートさんへの給料増額を阻む「103万円の壁」

「私の年間給料が103万を超えたら、ダンナの給料にかかる税金が増えるから、これ以上働けません」というパートさんは、意外と多くいらっしゃいます。

厳密に計算すると、決して「税金がかかるようになるから必ず損をする」わけではありません。

103万円を超えないように収入を調整しなければ……という話を時々聞きますが、気にする必要はありません。

引用元:「103万円の壁」は気にしない

しかし、「103万円の壁」という名称が広まっていることもあり、会社から103万円以上の給与をもらうことを避けたがる人は少なくないのです。

これは「日ごろから頑張ってくれているみなさんにもっと応えたい」という思いを持っている経営者にとっては、悩ましい状況です。とはいえ、パートさん本人から「やめてくれ」と言われたら、どうしようもありません。

社内イベントは喜ばれない

そこで、代替案としてよく出てくるのが「社内イベント」です。せめて、美味しいものでも食べてるか、楽しい時間を過ごしてもらおうという意図です。

ですが、社内イベントはあまり支持されていません。それどころか、嫌う人が多いのも残念ながら事実です。

職場のイベント、本当は参加したくない? 女性社員の本音を聞いてみた

という記事によると、社内イベントに8割の方が参加しているようです。しかし、その参加理由については、ほとんどが義務感であることがわかります。

参加理由にもっとも当てはまるものを伺うと、「職場の人たちとの交流を深めたいから」(40%)でした。「社会人としてのマナーだと思うから」(30%)「参加せざるを得ない雰囲気だから」(20%)という消極的な理由は半数に上り、「参加するのが楽しいから」という積極的な理由は9%に留まります。

引用元:職場のイベント、本当は参加したくない? 女性社員の本音を聞いてみた

社内イベントに参加する8割の人のうち、9%しか喜んで参加しません。全体の約7%の人にしか喜ばれないのです。

実際、社内イベントや社内行事を検索すると「参加したくない、行きたくない、断り方」などが出てきたりもします。

商品券は課税対象だから現金と変わらない

そこで、次に思いつくのが商品券です。「現金であげるのがダメなら、商品券をあげよう」という発想は、商売をしている人なら誰でも思いつくのではないでしょうか。

しかし、誰でも思いつくからこそ、当然ながら国税庁も対策済みです。わざわざ国税庁のサイトにQ&A方式で説明してくれています。

企業から国税庁へ「社員一律に1万円を商品券を支給した場合、どうなるのか?」という質問に対し、

【回答要旨】
給与等として課税の対象になります。

引用元:創業50周年を記念して従業員に支給した商品券

と明記してあります。これは、まぁ、当然ですよね。

最後の手段「ポイントで支給」

ならばということで、思いついたのが「ポイントによる支給」です。今や日常生活のあちこちで見かけるサービスです。

TポイントやAmazonポイント、nanacoポイントやPontaポイントなど、様々な種類があります。

103万円を超える分は、これらのポイントで支給するという方法は使えないのでしょうか?

調べてみると、国税庁のサイトにポイント制のカフェテリアプランを導入についての質問を掲載したページがありました。そこにはこう記載してあります。

その内容に応じて課税・非課税を判断するものとして差し支えないと考えられます。

引用元:カフェテリアプランによるポイントの付与を受けた場合

「一概に言えないから、確認しろ」ということでしょう。最終的に、税務署や税理士に確認するしかなさそうです。

ポイント支給を活用する企業は既に実在する

今回はただの思いつきでしたが、調べてみると、実際にポイントの活用に動き出している企業も存在するようです。

一番の大口顧客は、年間16億円分のポイントを付与する大手通信会社。営業店における販売担当者への奨励金などとしてポイントを付与しているという。

引用元:社員への報奨などに、現金ではなくポイントを活用する企業が増えている。

16億円分も流通しているとしたら、それは十分に機能を果たしている一つの証だといえるのではないでしょうか。

パートに多い主婦の方々にとって、スーパーマーケットのポイントや日用品を買えるAmazonポイントをもらえることは、確実に喜ばれることと思います。

ポイントのシステムを持つ企業さん方、こういった活用方法はいかがでしょうか?

 

SIXPAD(シックスパッド)のようなEMSダイエット機器は効果を期待できるのか?

abdominal_muscle

「腹筋を低周波で鍛える筋トレ器具は、本当にダイエット効果があるのだろうか?」という調べもの依頼をくれたのは、ビールが大好きな40代の男性。どうやらご自身のお腹が気になるご様子です。

機械をお腹にくっつけて、ピクピクさせるものといえば誰もが思いつくのではないでしょうか。

今回、商品例として提示されたのは、SIXPAD(シックスパッド)です。他にも、同種の商品として、スレンダートーンやアブトロニックなど様々な商品が販売されています。

さて、どの程度の根拠が出てくるのでしょうか。

Google検索はアフィリエイトだらけ

いつものようにまずは「シックスパッド 効果」とGoogle検索をしてみました。すると、以前調べた美顔器ローラーと同じような検索一覧が出てきて驚きました。

検索結果の1ページ表示されているメーカーと楽天以外は、全てアフィリエイト広告目的のサイトばかりなのです。

サイトの構図も美顔器ローラーと何ら変わりません。効果の検証やメーカーのデータやグラフを引用(盗用?)しながら、公式サイトからの購入を勧めるのです。

私は決してアフィリエイトを否定する気はありませんが、こういう売り方にはどうにも好感を持てません。こうでもしないと売れないのでしょうか…。

記事やレビューは安価に量産

アフィリエイト商材として出ているなら美顔器ローラーと同様に、記事を書く仕事が安価で募集されているはずです。調べてみると、あっさりと見つかります。

【800円/一記事/800文字】ダイエット用品のレビューsixpadという商品の評判の記事

EMSダイエットについて記事【500文字程度】テーマ指定です

引用元:ランサーズ

商品の紹介記事もレビューも創作されたものだと思っておいて、ちょうどいいのです。

20ヘルツの根拠はたしかに存在する

シックスパッドのメーカーサイトには、一人の研究者が前面に掲載されています。それが京都大学名誉教授の森谷敏夫氏。運動医科学、応用生理学を専門とされています。

森谷氏の理論としてサイトに書かれているのが

20ヘルツで刺激すると、張力が落ちずに一定に筋肉は力を発揮することができました。

というもの。さすがに研究者が主張するからには根拠があるはずだと思い調べてみると、関連した論文が出てきました。

筋電気刺激(EMS)を利用した生活習慣病改善の可能性

筋電気刺激(EMS)は電流刺激療法の一つです。以前、美顔器ローラーを調べたときに出てきた一般財団法人日本電子治療器学会 でも紹介されています。

20ヘルツを選ぶ根拠についても、上記の論文で触れられています。要約すると、

  • 20ヘルツより低い周波数だと、筋肉の収縮が安定しないから、筋疲労が起きにくい
  • 50ヘルツよりも高い周波数だと、強すぎて筋肉がすぐに疲れ切ってしまう

ということのようです。このことから以下のように結論づけられています。

この点を考慮すれば,20Hzの周波数が長期間の刺激を利用する場合に有効であると考えられる.

筋電気刺激(EMS)を利用した生活習慣病改善の可能性

研究の目的は筋トレではなく、リハビリ

根拠がしっかりしているあたり、美顔器ローラーとはえらい違いです。こういったデータを調べるのが好きな男性向けに売りたいからでしょうか。

しかし、論文を読み進めていくと、新たな事実が出てきます。この研究が対象としているのは、筋トレなどではないのです。対象として文中に出てくる対象者は、以下のようなもの。

  • 高齢に伴う骨格筋萎縮の場合や骨折, 筋腱の障害によってギプス固定され不活動を強いられた場合
  • 疾患などでベッドでの生活を余儀なくされた場合
  • 長期にわたる寝たきり状態
  • 通常の運動療法が適応できない生活習慣病患者やその予備軍
  • 高齢に伴う体力の低下や骨粗髪症から腰痛や膝痛など整形外科的疾患をもつ人々
  • 運動が制限される糖尿病患者

要するに、自分では運動したくてもできない方々です。その方々の身体が、極度の運動不足にならないように電気刺激で動かしてあげようという研究なのです。

日常生活の動きすらままならない人と、普通に日常を過ごしている人では、求められる運動強度が全く違うことは明らかでしょう。

電気刺激療法はまだまだ発展途上

他の文献にあたって調べていると、電気刺激療法についてはまだまだわからないことが多く、学界でも様々な議論がされていることが見受けられます。

リハビリテーションの分野で電気刺激療法は,従来,鎮痛や筋力強化などの目的で使用されてい るが,有効性がほとんど証明されていない.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

美顔器ローラーの時に出てきたマイクロカレントと同じく、「肯定も否定もできず、よくわからない」というのが現状なのです。

医療の現場にいる人も有効性に実感がない

この論文では、医療現場で実際に機器を使っている方々ですら、有効性を実感できていないことにも触れられています。

低周波・干渉波装置は所有率の高さに比較して,有効性はあまり感じられていないのが現状のようである.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

この根拠とされているのが、2008年に発表された「運動療法機器・作業療法機器の使用頻度およびその効果」に関するアンケート調査結果です。

日本リハビリテーション医学会が医療機関を対象に行ったもの。医療現場で、運動療法機器・作業療法機器の使用頻度や有効度などについて調べられています。

その中で、患部を温めるホットパックを「非常に有効」とする回答は、 24.8%でした。それに対し、EMSが該当する「低周波・干渉波」は…

その他の物理療法機器では,10%程度であり,あまり有効と考えていなかった .

「運動療法機器・作業療法機器の使用頻度およびその効果」に関するアンケート調査結果

これが医療現場で治療にあたっている方々の実感です。低周波による電気刺激療法は、目に見えるような効果が出るには至っていない分野だと理解するのが妥当なところではないでしょうか。

当たり前すぎる結論

あまりに当たり前な結論ですが、結局のところ、自分の体は自分で動かすしかないのです。

先の論文の結論にもこうあります。

ヒトは自らの意思で動くものであり,決して外部刺激で動かされることは,自然なことではないということを忘れてはいけない.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

真面目な研究の意図的な拡大解釈

電気刺激療法そのものは、これから研究が進むことで、様々な応用が見出されていいくことと思います。

しかし、「この機械を1日数分だけ装着するだけで、腹がやせる!」という売り文句は、美顔器ローラーの時と同じで、研究成果の拡大解釈と言わざるをえないでしょう。

「これさえやれば大丈夫!」といった類の売り文句は、そのほとんどが一過性の「問題対処」に過ぎません。根本的な「問題解決」をめざさない限り、役に立たない物を買わされ続けることになるのですね。

脳波をα波にすることは本当に効果があるのか?

PeteLinforth / Pixabay

「脳波をα波にする商品がいろいろあるけど、あれって本当に効くの?」という調べもの依頼をいただきました。

たしかに、単に検索するだけでも「α波を出してリラックス!」みたいな商品やサービスはたくさん出てきます。

  • 勉強法
  • ストレス解消
  • 運動で高いパフォーマンスを出す
  • 安眠
  • 能力開発

などに効果があるのだとか。ずいぶんと万能です。果たして、本当に効果を期待できるのでしょうか?

脳波の計測は、医療分野でも実績がある

そもそも、脳波とはいったい何なのでしょうか。

大脳の神経細胞(群)の電気活動を体外に導出し、記録したもの。

引用元:岡山大学病院 検査部

脳内の細胞の働きが電気信号を有するので、それを頭皮につけた電極で計測したものなのです。ただ、髪の毛だけでなく頭蓋骨や肌などを通して計測するので、様々なノイズが混じるようです。

しかし、それでもなお医療分野で診断に使われているくらい、真剣に研究されている分野です。応用できる分野も増えてきています。

脳波検査は、てんかんの診断・病型判定、けいれんや意識障害の評価、器質性脳障害や睡眠異常の診断等に用いられます。

引用元:日本赤十字社 姫路赤十字病院

脳波の一つが「アルファ波」

脳波にはその周波数によって、分類をされています。その一つが今回のテーマとなっている「アルファ波」です。

脳波は周波数によって、α波、β波、θ波、δ波に分類されます。

引用元:日本赤十字社 姫路赤十字病院

それぞれに特徴があるので分類され、一定の意味を持たせて、観測されているのです。中には、α波とβ波をさらに細分化し、「スロー・ミッド・ファスト」の3つに分類している研究もあります。

一般的に、それぞれの脳波が観測されやすいのは以下のような状態とされています。

δ波(デルタ波),1~4Hz,睡眠時
θ波(シータ波),4~8Hz,睡眠時・注意時
α波(アルファ波),8~12Hz,リラックス・閉眼時
β波(ベータ波),15~20Hz,集中・運動時
γ波(ガンマ波),30~Hz,記憶・視覚処理時

引用元:簡易脳波計による記憶作業における脳波状況フィードバック学習システムの試作

α波がリラックス時に観測されること多いことから、「α波は体に良いのだ」とするのが冒頭で調べた商品やサービス記事の主張です。

「α波はリラックス」だと言い切る論文が見つけられない

しかし、これが研究者が書いている論文になると、表現が少し変わります。

α波はリラックス時,特に閉眼時に現れやすいとされており,β波は複雑な思考をしている時や緊張時に現れやすいとされる。

引用元:脳波計測実験のための簡易で安価な環境構築

という表現になるのです。あまり違いがないように見えますが、明らかに違うのは断言していない点です。

他の論文を読んでみても、「一般的にα波が優勢な状態は、リラックスしていると言われている」という類の表現が多いのです。

結局、私の調べ方では「α波はリラックスしている証拠だ」と言い切っている論文は見つけられませんでした。

むしろ、α波だけによる判断を否定する文献がある

むしろ、最近の論文になると、今までとは違った解釈をしているものが見つかります。

脳波は個人差によって大きく同一人物でも時間帯・状況によって脳波と思考状態の関係は変化し、巷で言われているようなα波が見られればリラックスしているというものではない。

引用元:簡易脳波計による記憶作業における脳波状況フィードバック学習システムの試作

記事レベルでも以下のような記載が出てきます。

先行研究でアルファ波帯域が大きいと集中しているなどの定義がなされているが、これは、個人によってまったく異なっていることも明らかになっている

引用元:慶応大、好き嫌いや眠気などを簡単に測定できる簡易脳波計測器を開発

他にも、医療関係者を対象に、脳波を計測するような医療機器の使い方の研修をしている株式会社 メディカルシステム研修所のサイトにも以下のような記載があります。

α波は単に大脳皮質があまり働いていない状態に対応するものであって、出れば脳がどうかなるとか、体にいいということではない。

脳波の誤解? Q&A Q2;α波は出れば出るほど体にいいか?

こうなると、もはや「α波が出ているから良い状態」とは言えないのではないでしょうか。

現時点の私の結論「α波だけで判断できない」

いろいろ調べてみた結果、現時点の私の結論としては、

「α波は安静時に観測されやすいが、それ以外の時にも観測される。α波が出ていれば、脳に良い状態というわけではない」

というものです。

ネットで調べる以外に脳科学関連の書物も読んでみたのですが、脳については「わかってきたこともいろいろあるけど、わかってないことがものすごく多い」ということがわかっただけでした。

このような状況で、確かな根拠もなく「○○が脳に良い」と主張する商品やサービスは、疑いの目を向けざるをえません。

「疑似脳科学」に振り回されないために見ておくべき動画

脳科学と呼ばれる分野には、まだまだ怪しげなものが非常に多いのが現状です。そのことを問題視している研究者もおられます。

「なんちゃって脳科学」の実態を知りたい方は、下記の動画も合わせてご覧ください。

【脳科学】【精神医学】「でたらめ脳科学に気をつけろ」 モリー・クロケット ted 日本語字幕

 

こちらは『脳ブームの迷信』の著者である大阪大学大学院 生命機能研究科の藤田一郎教授の動画です。

脳の迷信 ~脳科学研究現場から見たブームの落とし穴~

 

今回の依頼者には

「効果があるという確かな根拠は見つけられませんでした。むしろ、脳のことはまだまだわかってないことがわかっただけです。」

と率直に調べた内容をお伝えしたところ、

「あ、やっぱり? 怪しいと思ってたんですよね~」

と軽い反応でした。やはり、怪しいと思うのが当然なのでしょうね。

 

天職と出会うためにアドラー心理学を活かせた人の話

tensyoku

今やすっかり有名になったアドラー心理学。2013年に『嫌われる勇気』が発売されて以来、一躍有名になりました。その反響はとても大きく、舞台化やドラマ化までされるほどです。

ただ、個人的には「ブームが早く静まらないかな」と思っています。

このアドラー心理学「実践が難しい心理学」と言われています。

アドラー心理学を理解し、実践できるようになるには「それまで生きてきた年数の半分の時間がかかる」とさえいわれているほどです。

引用元:『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え』

一過性のブームで、アドラーのメッセージを曲解した人が「ただ嫌われる人」にならないことを願うばかりです。

アドラー心理学の貴重な実践者を見つけた

実践が難しいアドラー心理学ですが、偶然読んだ本でその実践者を見つけました。

発達障害の「生き方」研究所というブログの運営者の岩本友規氏です。

彼の著書『発達障害の自分の育て方』を読んで、「まさにアドラー心理学の実践者だ」と驚きました。

岩本氏は、ご自身が発達障害(ADHD、アスペルガー症候群)で薬を飲みながらも、社会で活躍されています。この本は、彼が自分とどのように向き合い、活かし方を築いてきたのかを書いてくれている良書です。

以下が本の目次です。

【目次】

1章 大人の発達障害克服体験記

2章 あなたはこれからどう生きる?大人の発達障害の現実と未来

3章 大人の発達障害克服マニュアル

Part1 脳疲労をとって、改善の意欲をとり戻す
Part2 自立してストレスに負けない心身をつくる
Part3 天職を探す

『発達障害の自分の育て方』主婦の友社

天職探しをする前に必要なのは「自立」

私が注目したのが3章のPart2~3です。天職探しをする前にやるべきことがあると書いておられます。

それが「自立」

しかし、ここでいう「自立」は辞書的な意味ではありません。

じ‐りつ【自立】

他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。

引用元:デジタル大辞泉

上記のような「自立」に至る前に、まず心理的な自立を築く段階があるのだと、岩本氏は書かれています。

やはり本当の自分の生き方をするためには、まず自己本位で生きる

引用元:『発達障害の自分の育て方』 P.118

「自己本位に生きろ」というと、「自分勝手に生きろというのか?」とお怒りになる方もおられるかもしれません。

しかし、人間は本来自分勝手な存在です。その怒りも、自分で勝手に抱いた感情であることもその一つの証ともいえるでしょう。

自己本位な生き方が結果的に天職へと繋がる

自己本位になることで、自分に許可できるようになるのが「他者の目を気にせず、感情のおもむくままにやりたいことをやってみる」というもの。

初めは「どんな評判をささやかれるのだろうか…」と怖さを感じることでしょう。しかし、結果的に、大半の人からは全く関心も注目もされないものです。

それどころか、一部の方々からは強い共感を示してもらえるかもしれません。もっとごく一部の方からは「助かった」と感謝されるかもしれません。

その時、自己本位な生き方は、結果的に「他者貢献」になるのです。そう、アドラー心理学における「幸せ」を形作るうえで、要となる「他者貢献」です。

貢献感を持てて、なおかつ自分がやり続けたくなる仕事こそ、天職ではないでしょうか。

『嫌われる勇気』の続編『幸せになる勇気』で岸見氏はこのように書いておられます。

利己心を追求した先に、「他者貢献」があるのです。

引用元:『幸せになる勇気』 P.119

この一文で岸見氏が伝えたいことは岩本氏と同じだと、私は理解しています。

必要とする人が見つけてくれる

私の友人に研究者をめざして、日夜研究に励んでいる人がいます。しかし、彼の研究分野は「すぐに誰かの役に立つ」といったものではありません。

非常にマイナーな分野なので、日頃は注目されることもありません。加えて、同業の研究者の数も非常に少ないそうです。

その世界で生きていく上で、恩師が教えてくれた大事なことが下記の言葉。

「私たちの研究はすぐに人の役に立つことはない。しかし、研究を続けていれば、世界中の誰かが私たちの研究を見つけてくれる。

だから、発信していきなさい。論文を書きなさい。必要としてくれる人が必ず見つけてくれるから」

これは研究者だけでなく、全ての人に通じるメッセージではないでしょうか。

やれる範囲でいいからやりたいことをやる

人から理解されなくても、自分がやってみたいことがあれば、やれる範囲でいいのでぜひ試してみてください。それを必要とする人が世界にはきっといますから。

その時こそが、天職に近づく時となるでしょう。

病気でなければ「健康」だと思っていたら大間違い

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健康とは、すべてが満たされた状態

偶然のご縁をいただき、医療に関わる仕事に携わる機会がありました。

私自身は、今まで自分の体のことで困ったことがなく、正直なところ健康について真剣に考えたことがありませんでした。

仕事で関わってようやく真剣に考え始めたのですが、その過程で初めて知ったのが「健康」の定義です。

私は当初、ただ単純に「健康」とは「病気でないこと」だと思っていました。しかし、国連の専門機関である世界保健機関(WHO)では、はるかに広い意味での定義をしているのです。

「病気でないこと=健康」ではない

世界保健機関憲章前文 (日本WHO協会仮訳)

健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。

病気でないだけでは、健康とはいえないのです。このWHOの定義は医療関係者の間では一般常識だとのこと。

しかし、私のような素人にとっては衝撃的な内容でした。では、どうすれば健康になれるのでしょうか?

健康を築く3つの要因

WHOの定義に基づいて考えると、大きく3つの要因が示されています。

  • 肉体的
  • 精神的
  • 社会的

肉体的なことはわかりやすい

肉体的な健康とは、文字通り「体が健やかで元気に動くこと」でしょう。単純に理解すると「病気ではい、弱っていない」といった面を説明しているように理解できます。これは比較的想像がしやすい分野です。

この肉体的な健康については、自分で少しは何とかできそうです。ただ、思いもよらない怪我や病気は避けられません。あくまで、「多少は自分の力でどうにかなる」というレベルでしょう。

翻って残りの2つは、一気に抽象度が上がり、区分けがわからなくなり、自分ではどう扱っていけばいいのかも難しくなってきます。

あまりに広義過ぎる社会的な健康

ざっと調べてみたところ、社会的な健康についてはWHO自身が1998年に「健康の社会的決定要因」として整理してくれていました。

健康を達成するための前提条件

1. 平和
2. 住居
3. 教育
4. 食糧
5. 収入
6. 安定した環境
7. 持続可能な資源
8. 社会的公正と公平

引用元:wikipedia

個人がどうにかできるのは一部だけ

これらを前提条件とするならば、個人の力は非常に心もとなくなります。個々人が対応できそうなのは、自作できるレベルの「住居」や、農業による「食料」くらいかもしれません。

「収入」も多少は自力で影響を及ぼせるでしょうが、経済情勢との兼ね合いもあるので、個人の努力ではどうしようもない力の影響も非常に大きいと考えます。

自身の健康において、3分の1を占める社会的なものの中には、自分ではどうしようもないものが存在するのですね。

精神的に「スピリチュアル」を含むかどうかの議論がある

残った精神的な健康については、私のような素人が思いつくレベルでは「精神的な病にかかっていないかどうか」や「信仰・宗教の力」といったものくらいしか思いつきません。

この精神的な健康について、「スピリチュアル」という概念を入れるかどうかについては、議論されている最中のようです。

長崎大学学術研究成果リポジトリ

健康についての医療人類学的一考察 - WHO の健康定義から現代日本の健康ブームまで-

健康はもはや「幸福」と同義

それにしても、「健康」の定義をここまで広げると、もはや「幸福」と同義になってきます。「健康」を定義しようとした方々の取り組みは、全人類にとっての「幸福」を定義する試みともいえるでしょう。

こうなると、医療分野だけでなく、社会学、心理学、哲学なども大きく関わってくる領域になってきます。今まで、自分とは縁がないと思っていた医療分野にも、私の知りたいことがまだまだたくさん眠っていそうです。

性格の50%は遺伝で決まる。だからこそ、自分の特徴は掴んでおこう

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私が「それぞれの人が自分を活かすにはどうすればいいのか?」を研究する中で、パーソナリティー心理学も学んでいます。

性格形成に教育の影響はほとんど見られない

その中で、非常に驚いたのが「性格と遺伝」に関する研究結果です。

『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』

作者はイギリスの大学で、生物心理学部に所属する研究者。この本によると、人の性格が形成される際、親の教育や家庭の影響はほとんど見られないというのです。

同様のことは、日本の研究者からも報告されています。

行動遺伝学、教育心理学を専門とする慶應義塾大学文学部教授の安藤寿康(あんどう じゅこう)氏。

『心はどのように遺伝するか』
『遺伝子の不都合な真実―すべての能力は遺伝である』

などの著作が有名です。

安藤氏に関する記事にも以下のような記述があります。

Q7.性格は遺伝で決まるって本当ですか?

≪中略≫こうした遺伝子の違いがどのくらい一人ひとりの性格の違いを説明するかをふたごのデータから算出すると,だいたい50%前後になります。これは残り50%が環境によることを意味します。しかし親の影響や家庭の影響(これを共有環境といいます)は先にも述べたようにほとんどみられません。

引用元:心理学ふしぎふしぎ - 公益社団法人日本心理学会

親が必死で「主体的な性格の人間になるように育てよう!」と息巻いたところで、子供の性格にはあまり影響を与えられないのです。

遺伝子が目覚める

しかし、遺伝子だけで全てが決まるわけでもありません。何らかの遺伝子を有していたとしても、その遺伝子が働かなければ、何の影響も及ぼしません。

持って生まれた遺伝子が後天的な何らかの影響を受けて、その働きを変えていくことを「エピジェネティクス」と言います。

エピジェネティクスは「DNA 配列の変化を伴わず、後天的な修飾により遺伝子発現が制御され維持される仕組み」を表す

引用元:http://www.takara-bio.co.jp/epi/pdfs/epi_0a.pdf

「遺伝子があるから」といって、何もできないわけでもないのです。

遺伝から受ける影響の一部を知る方法

それでも、遺伝の影響を受けることは確か。ならば、今の自分がどのような影響下にあるのかを知るのは有益です。

そのためのひとつの材料がパーソナリティー心理学で、ビッグファイブ・特性5因子モデルと言われる研究です。

冒頭で紹介した本もこの分野の研究に関するもの。このテストに関する専門書も読み始めれば、非常に興味深いものばかりです。

しかし、最初は先達が残してくれている研究を活用させてもらうのがいいでしょう。

本格的なBigFive診断テスト

富山大学の村上宣寛氏が非常に詳しい診断テストを作ってくれています。

外向性、協調性、良識性、情緒安定性、知的好奇心という基本的な性格の次元を測定

主要5因子性格検査(BigFive,デモ版)

10の質問に答えるだけの簡略化バージョン

また、10個の質問だけに簡略化したものを早稲田大学の小塩真司氏が公開してくれています。

小塩氏のサイト
日本語版Ten Item Personality Inventory(TIPI-J)
<回答フォーム>のTIPI-J(日本語版TIPI pdf)をクリック

J-STAGE
日本語版Ten Item Personality Inventory(TIPI-J)作成の試み

これらの診断テストを使って、自分が生まれ持った特性の一部を理解しておくことは、自分を活かす上でも有力な情報となりますよ。

その方法は、問題対処ですか? 問題解決ですか?

Ylvers / Pixabay

問題に直面したとき、あなたは問題解決をしていますか? それとも、問題対処をしていますか?

問題対処:【効果】目に見えやすい 【効果が出るまでの時間】短い
問題解決:【効果】目に見えにくい 【効果が出るまでの時間】長い

火事が起きたときの対応策を例にあげてみましょう。

「問題対処」
ホースで水をかけたり、消火器を使って消火する

「問題解決」
火事が発生しない方法を考え、新たな打ち手を講じる

どちらが重要かというと、どちらも大事です。ただし、問題対処ばかりしていると、問題が解決されることはありません。そして、いつかは問題対処が通用しなくなります。

お店が広告を打ち続けるのは「問題対処」

例えば、ホットペッパーに掲載されている広告。私が以前関わっていた「使い捨てコンタクトレンズ販売店」も毎月広告を出していました。

この広告費が毎月100万円近くかかることは、一般的には意外と知られていません。

当然と言えば当然です。クーポンを使う人からすれば、タダでもらえるフリーペーパーなのですから…。

掲載料の一例も今や検索すれば、あっさりと明らかになります。

HOTPEPPER 料金表

引用元:http://www.cells-inc.com/price.html

1ページ丸々使った広告を出すと、新宿エリアで85万円、大阪キタ・ミナミで88万円と書いてあります。

「これだけ高額な費用をかけて、元をとれるのか?」というと、非常に危ういのが実情です。

広告に掲載されているコンタクトレンズの販売価格を見ながら、店舗の担当者が「うちの仕入れ値より安い金額で広告が出ている…」と困惑している光景も何度も見てきました。

高額の広告費を使って、原価割れスレスレで販売をする。
広告掲載時だけ、客が来る。
しかし、広告を打ち切った途端、客足が遠のく。
そして、また広告を出す…。

この繰り返しを続けるだけでは、最終的な目標の一つである利益を上げることはできません。事業を営む目的は「高額の広告費を払い続けるため」ではないはずです。

加えて、広告の効果が落ちてきていることも、あちこちの店舗で聞こえてきています。

しかし、どうしていいのかわからず、多くのコンタクトレンズ販売店は、この「負のスパイラル」から抜け出せずにいます。

「問題対処」の売り文句に操られていませんか?

実は、このことは誰にとっても他人事ではありません。同様の構造は、誰の身にも起きています。

1日5分だけ○○をすれば痩せる!
□□さえあれば、内定が出る!
3つの△△で、子供の頭が良くなる!

これらのCMや書籍のタイトルに、惹かれたことがある人は多いのではないでしょうか。しかし、安易な手段に過ぎない「問題対処」をしているだけでは、問題は解決しないのです。

「問題解決」としての「教えない」教育

この「問題解決」に真正面から取り組んでいる会社があります。高知県のカーディーラー「ネッツトヨタ南国」です。

「教えないから人が育つ」横田英毅のリーダー学
走らないトヨタ: ネッツ南国の組織エスノグラフィー

ネッツトヨタ南国の取り組みについては、これらの本で詳しく書いてくれています。

人材教育にあたる際、「どうすればいいのか?」を先輩や上司が教えることは簡単です。結果として明らかに改善が見えますし、教育効果もすぐに出ます。

しかし、教えることは多くの場合「問題対処」に過ぎません。だからこそ「教えない」ことを重要視しているのです。

とはいえ、ネッツトヨタ南国でも、決して何もかも教えないわけではありません。必要書類の手続きの方法などは、決まりきったものは教えてしまえばいいのです。

ただ、接客や営業、人材育成などは、絶対的な答えなど存在しません。その時々で個々人が考える他ありません。このような状況では、教えたくても教えようがないのです。

最終的には自分で考えるのが一番

「自分で考えたところで、わからないよ!」という方もおられることと思います。そういった方にいつも私が聞くことがあります。

「喉が渇いたらどうしますか?」→「何かを飲みます」
「お腹が減ったらどうしますか?」→「何かを食べます」
「では、わからないときはどうしますか?」→「…??」

今まで、答えとして返ってきたのは「考える」「調べる」というものでした。どちらも誰もが自分でできるものです。

たしかに、考えて、調べただけで、すぐに問題が解決するかどうかはわかりません。わからないのですから、何度も打ち手を失敗することもあるでしょう。しかし、それこそが「問題解決」のプロセスです。

今後、安易な打ち手である「問題対処」を選んでしまいそうなときは、ぜひ1秒だけでもいいので「問題解決」を考えてみてください。

「情報」ということばは、いつ生まれたのか?

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「情報とは何か?」と問われたら、どう答えますか?

情報化社会と言われて久しい昨今、身の回りには情報が溢れています。そのあまりの多さに溺れている人も少なくないでしょう。

テレビCMや昨日の記事にあったような「美顔器のステマ」に弄ばれてしまう人がいるのも致し方ありません。情報との付き合いが始まったのは、ごく最近の話なのですから…。

そもそも情報とは?

まず「情報」の意味を調べてみましょう。

以下は、コトバンクによる検索結果です。

じょうほう【情報】

①事物・出来事などの内容・様子。また、その知らせ。 「横綱が引退するという-が入った」 「戦争は既に所々に起つて、飛脚が日ごとに-をもたらした/渋江抽斎 鷗外」

②ある特定の目的について、適切な判断を下したり、行動の意思決定をするために役立つ資料や知識。

③機械系や生体系に与えられる指令や信号。例えば、遺伝情報など。

④物質・エネルギーとともに、現代社会を構成する要素の一。 〔「事情」を「報告」することから一字ずつ抜き出してできた略語。雑誌「太陽」(1901年)に出てくるのが早い時期の例。諸種の訳語とされたが英語 information の訳語として定着〕

引用元:https://kotobank.jp/word/%E6%83%85%E5%A0%B1-79825#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88

簡単にまとめると、「知らせ」「資料・知識」「信号」といったところでしょうか。興味深いのが4つ目の意味です。

「事情」を「報告」することの略語だったのですね。「情報」という言葉がいつから存在したのかに関心があるので、これは非常に興味深い記述です。

起源は軍事用語

語源が何なのかが気になり、調べてみると、「情報」という言葉の始まりを調べた方々がおられました。

一人は、(財)日本医薬情報センターの長山泰介氏。彼が調べた内容は、論文として公開されているので、誰でも読むことができる。そこにはこう書いてあります。

情報という言葉の起源

森鴫外が明治20年前後クラウゼビィツの「戦争論」の翻訳に造語したのが最初と思われる。

引用元:http://ci.nii.ac.jp/naid/110002755644

さらに、過去を遡って最初の「情報」を見つけた人

しかし、その後より古い文献で「情報」という言葉を見つけた人が現れました。大手前大学の小野厚夫教授です。情報学(情報学基礎)と物理学(素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理)専門とされています。

小野氏が情報処理学会に2005年に寄稿されたものが公開されています。そこには「情報」という日本語の起源が書かれています。

45周年記念特別寄稿:情報という言葉を尋ねて(3)

・論文抄録

情報は日本で作られた言葉で、1876年出版の酒井忠恕訳『佛國歩兵陣中要務實地演習軌典』に最初の用例があり、その原語はフランス語のrenseignementである。初期には情報と状報が併用されていたが、ほどなく情報に統一された。はじめは兵語として用いられていたが、日清、日露戦争の記事で新聞用語として定着し、一般化した。第二次世界大戦後は英語のinformationの日本語訳として用いられ、科学的に取り扱われるようになった。

引用元:https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=65360&item_no=1&page_id=13&block_id=8

最も古い使用例は、今から約140年前のものが確認されているようです。フランスの軍事用語が原語だったのですね。それも軍事スパイや警察関係者しか使わないようなもので、同じ軍事用語の「諜報」と類似した意味で使われていたことがわかります。

このあたりの流れは、立正大学の山下倫範教授がまとめてくださっています。

「情報という言葉の語源とその周辺について」

http://yamashita-lab.net/yamasita-diary/information-origin.pdf

情報とは「刺激」ともいえる

小野氏の『45周年記念特別寄稿:情報という言葉を尋ねて(3)』を読み進めると、終盤にこのように書かれています。

いま,人の情報活動に限定して話を進めることにすれば,人の五感を通して得た知らせのすべてが「情報」である.

引用元:https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=65360&item_no=1&page_id=13&block_id=8

ということは「情報」はすなわちすべての「刺激」と言えるかもしれません。目に入る光も刺激、肌への接触も刺激、嗅覚が反応するのも刺激です。これらはすべて「情報」だということになります。

加えて、人間はただただ刺激に振り回されるだけの存在ではありません。刺激をただの刺激としておかないのです。

しかし,人はそのすべてを受け入れることはせず,何らかの評価基準で取捨選択し,そのごく一部だけを受け入れ,それが要因となって何らかの変化がもたらされる.この評価された知らせは「知識」と呼ばれることもあるが,その多くは「知識」というほどの重みを持っていない.

引用元:https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=65360&item_no=1&page_id=13&block_id=8

「情報」は「知識」の元となるのですね。冒頭の辞書に掲載されていた意味は、このあたりの内容を踏まえて定義されているものなのでしょう。

当然ながら、小野氏の言うとおり、全ての「情報」が知識になるわけではありません。しかし、衣食住などと同じように、「情報」は人類が生きていくのに必須なものとして、認識される必要があるようにも思えます。

求人広告を出す前に、せめて紹介依頼をしよう

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すぐに実施が可能でしかも費用もかからないのに、実施している会社は意外と少ない採用方法があります。

あえてコストを挙げるなら一つだけです。

それは、社長のプライド。

このコストを投じて、やることは非常に単純です。

「現存する社員に人の紹介を依頼する」だけなのです。

「なんだ、そんなことか」と思った方もいるでしょう。

しかし、そんなことすらしていないからこそ、求人広告会社に費用を吸われ続けてしまうのです。

もっとも、費用を無駄遣いがご希望であれば止めはしませんが、せっかくお金を使うなら社員の給料に回してあげた方が有効ではないでしょうか。

紹介を受けるための必須条件とは?

社員から人材の紹介を受けるために必須の条件があります。

「社長が直々に社員へ頭を下げてお願いする」ことです。

これができれば、採用がうまくいく可能性が劇的に上がります。

例えば、下記のようなメッセージを全社員に向けて、話すことができるでしょうか?

「人口減少が続く日本において、求人広告を出しただけでは必要な人手を確保できなくなってきました。

経営者として、今後も際限なく求人広告費に金をかけ続けるより、社員に利益をもっと還元したいと強く思っています。

そこで、会社を継続して運営してくために必要な人材として友人・知人で当社に合いそうな人がいたら、紹介してください。

紹介料も払いますので、どうか力を貸してください」

上記はあくまで一例に過ぎません。しかし、これができる社長は極めて少ないものです。

日ごろ経営者として先陣を切っている矜持があるのだから当然でもあります。

ただ、自分の力だけでは限界があることも身に染みてお分かりのことと思います。

社長に全てを任せているだけで万事がうまくいっている会社は紹介依頼などしなくてもいいでしょう。

社長が「生存している間だけ」は安泰なのですから、今しばらくはそのままで問題が噴出することもないでしょう。

しかし、何でも解決できる「神様」のような万能な社長は決して多くはありません。

このあたりは経営者同友会や商工会のような経営者が集まる場に行くとよくわかります。

どの社長も真剣に苦悩を抱えています。

私たちは人間なのだから、当然です。

だからこそ、社員のみなさんに協力を請えばいいのです。

同じ仲間なのですから…。

紹介が出てきた時に聞いておくべき「質問」とは?

紹介依頼をして、何人かの紹介がある会社は社員との人間関係が良いものです。

組織の風通しもいいのかもしれません。

その場合、求職者を紹介してくれた社員に聞いておくと有益な質問があります。

「大切な友人・知人をなぜ会社に紹介しようと思ってくれたのですか?」

この問いに対する答えを集めていけば、社長や経営陣が思ってもみなかった会社の強みが現れてくることでしょう。

ぜひその点を大切にしながら、さらに伸ばしていってください。

紹介が全く出なかったときは、どうすればいいのか?

問題なのは、紹介依頼をしても全く紹介が出てこない場合です。

社長の紹介依頼の仕方が悪い場合は論外として、まずは紹介依頼に失礼がなかった時のことを考えてみましょう。

おそらく社員はこう考えていると想像できます。

「社長の言うことはわかるし、紹介もやぶさかではない。だが、こんな状態の職場に大事な友人・知人を巻き込むわけにはいかないよなぁ…」

これは実際に社内で紹介依頼を受けて、紹介しなかったとある社員さんが漏らした本音です。

全く紹介依頼が出ない場合、会社の現場は何か致命的な不具合を抱えている可能性が高い。

それを放置したままで、求人広告を打ち続けても何の解決にも繋がりません。

仮に採用できたとしても、すぐに離職されるのがオチだからです。

そして、また求人広告を打つことになります。

安直な打ち手を繰り返すだけのまさに「対症療法」に過ぎません。

必要なのは、根本から改善を図る「根治治療」です。

根っこにある「致命的な何か」を明らかにする必要があるのです。

そのために有効なものが「無記名の社内アンケート」だ。

現場の社員の声を集める無記名アンケート

現場のことは現場の社員が一番よく知っています。

だから社員に聞けばいいのです。

しかし、いくら事実を明らかにするためとはいえ、会社の悪いところや場合によっては特定の人物の改善点を暴くのは誰でも気が引けるものです。

だからこそ「無記名」である必要があるのです。

当然ながら無記名にすれば全てが解決されるわけではありません。

しかし、少なくとも記名式で建前だけの意味不明な意見を集めるよりは有効です。

無記名の社内アンケートが会社を救う

私の友人が勤めている会社での実話です。

長らくアルバイトの定着が非常に悪い状況でした。

社長には理由がわからなくて、「時給が低いせいなのだろうか…」と頭を抱えていたそうです。

しかし、とあるきっかけから社内で無記名のアンケートをとってみると、想定していたものとは全く違う声が上がってきたのです。

いじめです。

社長はアンケートに書かれていたこの三文字の言葉に愕然としていました。

この状況を所属長ですらもはっきりとは認識していなかったようです。

即刻社長が対応に動くと、定着率が大幅に改善したとのこと。

わかってしまえば、当然の結果です。

見えていない社内の環境を知るためには無記名アンケートが有効

人間は万能ではありません。

やり手の社長とはいえ、全てを自分で管理しきれるわけではありません。

社長が見えないところは、サポートをしてもらう必要があります。

そのためのきっかけを社内の無記名アンケートは担ってくれます。

ただし、無記名アンケートをとっても何もしないつもりであれば、アンケートはとらない方がいいのは明らかです。

「うちの経営陣は、問題がある現状を把握したにもかかわらず、何もしない信用ならない奴らだ」となってしまっては、取り返しがつきませんから。

とはいえ、そのような会社はどのみち働き手がいなくなって消滅するわけですから、放っておいても問題はないのかもしれませんが…。

もし求人募集でお困りの経営者・採用担当者がおられたら、一度でいいから、社内で紹介依頼をしてみることを強くおすすめします。

余計な金は一切かかりません。

ただ、真摯に依頼をすればいいだけです。

紹介が全く出なかった時の社内アンケートのテンプレ・ひな形

紹介が一切出ない時、どのようなアンケートをとればいいのかに困る会社も多いことでしょう。

私が使っている無記名アンケートを下記に公開しておきます。

興味があればどうぞお使いください。

人材紹介依頼のための 社内アンケート①

人材紹介依頼のための 社内アンケート②

 無記名の社内アンケートの具体的な使い方

まずは「社長から紹介依頼を全社員にする」を実施します。

その後、1ヶ月は待つといいでしょう。

その間、週に1度は社長から全社員に紹介依頼のメッセージを伝え続ける必要はあります。

人は一度言われただけでは忘れるものですから。

そして、最初の紹介依頼から2ヶ月ほど待っても、全く紹介がなければ無記名アンケートの出番となります。

そこで、まずは①のアンケート「仕事を探している友人・知人に(自社)を紹介したいですか?」です。

この問いに対する答えに「いいえ」が多いようなら、紹介依頼をしても効果は見込めないでしょう。

加えて、求人広告を使って募集をしてもすぐに離職が発生することも目に見えています。

それでもとりあえず人を確保することが必要になることもあるでしょう。

しかし、残念ながらそれだけでは何も解決しません。

延々と求人広告会社が喜ばせるだけになってしまいます。

そうならないために、①のアンケートには理由を書く欄を設けています。

そこで社員の本音が少しは垣間見えるはずなのです。

そして、その中の一つでいいので、社員と一緒になって解決に動くことです。

ネッツトヨタ南国のように、アンケート結果を社内に貼り出せば、全社員と共有もできます。

もはや情報は経営陣だけのものではありません。

①で見えてきた問題について、何か一つでも解決に動き出せたら、②のアンケートの実施時期です。

設問は「この会社で働き続けている理由はなんですか?」というものです。

①では不満がたくさん集まるかもしれませんが、それでもなお働き続けているのも事実です。

続けるからには何か理由があるはずです。

それがわかれば「どんな人に来てもらえればいいのか?」「会社を求職者へどのように紹介すればいいのか?」などが見えてきます。

一度でいいから試してほしい

最後までこの記事を読んでくださった方は、だまされたと思って社内の声に一度耳を傾けてみてください。

回収したアンケート結果を見て「社員がこんなことを考えていたなんて…全く気付いていなかった」とショックを受ける経営者も少なくありません。

しかし、そこから劇的に会社を変えていった社長を何人も知っています。

会社に関わる全ての人々にとって、良い会社が増えることを切に願っています。

吾輩は調べもの好きである。

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私は知らないことを知るのが大好きです。

知らないことを知ることに、ただただ喜びを感じるのです。しかし、この気質がたまに人の役に立つことがあります。「○○について調べてください」「これって本当ですか?」という調べものの依頼を個人的に受けるのです。

素人の私にわかることなんて、たかが知れているのですが、その都度自分なりに調べて根拠を示しながら、現時点の仮説をお伝えするようにしています。

他者が提供してくれる調べもののテーマは、たいていの場合私が一切知らなった分野であることがとても多いものです。そこは、私にとって知らないことの宝庫です。

未知のことがらを一つひとつひも解いていくような過程に、私はなぜか無性におもしろさを感じるのです。

今やインターネットのおかげで、誰でも簡単にさまざまな知識に触れることができるようになりました。ほとんどの人が持ち歩く携帯端末を使えば、情報の検索は誰にでもできるです。

たしかにネット上には情報の真偽が怪しいものも多いが、日常生活で必要となる情報は、おおよそ得られるのではないでしょうか。

ネットの情報では物足りず「もっと詳しく知りたい」と思えたら、本屋に行けばいいのです。そこには数多の書籍が並んでいます。

より専門的なことを知りたければ、数千円で知識を得られてしまうのです。多少古い本であれば、図書館で誰でも借りることもできます。それも無料で。

さらにもっと深く知りたいと思った時には、専門家が大変な労力と知恵を絞った学術論文にあたることも可能です。その一部はインターネット上に公開されていますから、実は誰でも読むことができるのです。日本にいながらにして、海外の論文も読むこともできます。

このサイトは、調べもの好きな素人が何かを調べ続ける記録です。

とはいえ、所詮は素人なので、研究の最前線にいる研究者・専門家には遠く及びません。的外れな内容も多いことでしょう。サイトの内容を参考にするかどうかは、読者にお任せします。

知ることに喜びを感じる私にとって、さまざまな知識にたどり着ける現代の環境というのは実にありがたいものです。毎日飽きもせずに、知らないことに関する情報を集めては、一人で勝手に楽しんでいます。

そんな「ただの知りたがり」である私の勝手が誰かの余興になれば幸せです。