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ノーベル賞受賞成分のEGF配合化粧品は効果があるのか?

化粧水

「ノーベル賞受賞成分のEGF配合化粧品って、効果ありそうですか?」という今回の調べもの依頼をくれたのは、お年頃の女性です。

何かと、美容に関連する調べもの依頼数多く寄せられます。

女性陣の関心の強さを伺わせますね。

そもそもEGFとは何か?

聞いたこともなかったので調べてみると、かなり本格的に研究が進んでいる分野のようです。

EGFの実験結果を公開している日本EGF協会という組織も存在しています。

協会のサイトには、きちんと「EGFとは何か?」を書いてくれています。

正式には「Epidermal Growth Factor」 という成分。

日本語にすると「上皮細胞増殖因子」。

これが何かというと…

皮膚の表面にある受容体と結びつき、新しい細胞の生産を促進する、体内で形成されるタンパク質の一種です。

引用元:日本EGF協会-EGFとは?

とあります。

細胞を作る働きを促進するタンパク質のことなのですね。

発見者がノーベル生理学医学賞を受賞していることから「ノーベル賞受賞成分」などと表記されているようです。

恒例の分子量チェック!6000もあるから浸透しない

コラーゲンやヒアルロン酸を調べた時に明らかとなった「肌が吸収する成分の分子量」。

今回も調べてみました。

分子量 6,000

引用元:和光純薬工業株式会社

少なくとも、肌から浸透していく成分ではないようです。

だからといって、すぐに「効果なし」という結論に至るわけではありません。

ヒアルロン酸のように皮膚の表面に付着して、一時的に潤いを保つ役割を担うこともあるからです。

ただし、今回はあくまで「細胞を作る働きを促進する」物質です。

それが肌の表面に乗っているだけで、果たして効果を期待できるのでしょうか。

針やレーザーで穴を開けて、肌の奥に届ける必要がある

穴
TeroVesalainen / Pixabay

調べていく中で、驚いたのが美容外科で実施されているとある療法です。

なんと針やレーザーを使って、わざわざ皮膚に微細な「穴」を空けて、EGFを浸透させるのです。

というより、物理的に穴を空けないと、浸透していかないのです。

それほど、皮膚が有するバリア機能は物質を通さない強固な壁というわけです。

上記の医療法人のサイトにも

成長因子は、お化粧品のように素肌に塗るだけでは真皮層に浸透しません。

引用元: 医療法人社団 形成会 酒井形成外科

とはっきり明記されています。

やはり、今回のEGFという成分もコラーゲンやヒアルロン酸と同じように、皮膚の中に直接注入でもしない限り人体に影響を与えられないのです。

化粧品に大きな期待をするのは、分の悪い賭け?

今までいくつかの美容成分を調べてはきましたが、どれもあっさりと反対意見に出会います。

こうなると、化粧品に対して「何らかの特別な効果」を求めること自体が間違っているように思えてきます。

もっとも、医薬品や医薬部外品ほどの効力がないからこそ、化粧品という分類なのですから、当然かもしれません。

では、結局のところ、どうしたら肌を良い状態にできるのでしょうか。

今後は、そのための具体策を調べていきます。

野菜栽培はしてみたいけど、なかなか…という方こそ「再生栽培」から

栽培

料理をする度にたまってしまうゴミが「野菜のヘタ」。

しかしその中には、捨てずに育てることができるものがあることをご存知でしょうか。

しかも、その方法も驚くほど簡単です。

「一度野菜の栽培をしてみたいけど、土とか道具とか何もないからなぁ」と二の足を踏んでいる方は、ぜひ「野菜のヘタ」を栽培するだけの再生栽培をぜひお試しください。

必要なのは、野菜のヘタと容器だけ

必要なもの2つだけ。

しかも、簡単にそろいます。

  1. 野菜のヘタ
  2. ペットボトルを切ったもの(500ml or 1L)、カフェでもらえる透明カップ

以上です。

野菜のヘタは、日々の料理で出るものを使ってください。

いつもは捨てるだけだったものが使えるのです。

  • ニンジンのヘタ
  • 大根のヘタ
  • ネギのヘタ
  • 小松菜の根っこ部分
  • ほうれん草の根っこ部分
  • 白菜の芯
  • キャベツの芯

などなど。

他にも探せば、様々な野菜が再生します。

今、我が家では上記のすべての野菜たちが生きています。

方法は「水に漬けておく」だけ!

方法も驚くほど簡単です。

ひと言で表現してしまえば、「水に漬けておく」だけです。

収穫量を増やすなら、水耕栽培用の養液などもあればいいのですが、まずは試してみるだけなら水だけで十分です。

容器は家にあるペットボトルを切ったもので構いません。

スタバやタリーズなどの透明カップも使えます。

水がたまれば何でもいけます。

水は毎日入れ替えるのがベストですが、二日に一度くらいでも大丈夫です。

再生栽培をすることで得られるもの

白菜の花
Didgeman / Pixabay

節約効果や緑によるリラックス効果などが謳われることもありますが、私の場合は自然の力強さを身近に感じられることです。

先日、私の家では、白菜が花を咲かせました。

元々、鍋をするときにヘタが余ったので、水に突っ込んでいただけのものです。

それが成長して、あれよあれよという間に成長し、今や黄色い花を咲かせているのです。

他にも、同じく鍋の食材となった白ネギ。

余った根っこ部分を水に漬けていたら、今やネギ坊主(ネギの花のつぼみ)が出てくるまでに再生しています。

どちらもただの野菜くずだったのに…。

毎日、洗面所で歯を磨きながら、自然の力の偉大さを眺めています。

ちょっとした感動が日々の生活に加わりますよ。

失敗してもリスクゼロ

この再生栽培の一番のメリットは、失敗しても何のリスクもないことでしょう。

元々は、生ごみとプラゴミです。

それらを使ったちょっと遊んでみるという感覚です。

遊びなのに、1円も使いません。

より詳しい・本格的なやり方も情報も簡単に手に入る

「再生栽培」「水耕栽培」などで検索をすると、いくらでも情報が出てきます。

楽しみながら節約も♪土を使わないで「おうち菜園」しよう
スタバのカップを再利用!イタリアンパセリを水耕栽培で育ててみるよ!
再生野菜で食費節約

これらのサイトもその一部です。

私はすっかり好奇心を刺激されて、次は何を育ててみようかと楽しみになっています。

腰痛でお悩みの方にぜひ読んでほしい『腰痛診療ガイドライン』

腰痛

健康食品や健康サービスを買う前に、根拠があるのかどうかを調べる時に有効なサイトは以前にもご紹介しました。

健康を求めて商品を買う前に、必ず一度は見ておくべき3つのサイト

同じように、様々な治療法についても根拠を示しながら、情報を公開してくれているサイトを探していました。

すると、元・医療関係者の知人があるサイトを教えてくれました。

医療関係者が閲覧するためのサイト

医療情報サービスMinds(マインズ)

厚生労働省から事業委託を受けた組織が科学的根拠に基づき、情報発信をしてくれているサイトです。

私は存在を知らなったのですが、10年以上も前から公開されていたのですね。

ここでは本来なら医療関係者が閲覧する情報まで読むことができます。

とはいえ、私たちは素人ですから、これらの情報だけで独断してはいけないことは確かです。

しかし、参考になる情報がこうして公開されていることは知っておいて損はありません。

腰痛の人は必見『腰痛診療ガイドライン 2012』

例えば、腰痛でお困りの方は、ぜひ一度この『腰痛診療ガイドライン 2012』を読んでおくといいでしょう。

章立ては以下の通り。

  • 第1章 定義
  • 第2章 疫学
  • 第3章 診断
  • 第4章 治療
  • 第5章 予防

すでに腰痛でお困りの方が必要とするのは、第4章の「治療」でしょう。

腰痛に有効だという根拠がある治療について

目次を列挙しますので、気になる箇所があればぜひ読んでみてください。

CQ 8. 腰痛の治療に安静は必要か
CQ 9. 腰痛に薬物療法は有効か
CQ 10. 腰痛に物理・装具療法は有効か
CQ 11. 腰痛に運動療法は有効か
CQ 12. 腰痛に患者教育と心理行動的アプローチ(認知行動療法)は有効か
CQ 13. 腰痛に神経ブロック・注射療法は有効か
CQ 14. 腰痛に手術療法(脊椎固定術)は有効か
CQ 15. 腰痛に代替療法は有効か
CQ 16. 腰痛の治療評価法で有用なものは何か

引用元:『腰痛診療ガイドライン 2012』

専門家にとって当たり前なことかもしれませが、私のような素人にとっては、驚く内容が少なくありません。

治療
SilasCamargo / Pixabay

急性腰痛には安静が必ずしも有効な治療法とはいえない

腰痛のときは、ゆっくり休むといいのだと思い込んでいました。

ところが「ベッドの上で安静にする」のは効果が低いという報告があるだそうです。

むしろ、無理のない範囲で、活動を維持した方がよいというのは、本当に驚きです。

運動療法が急性腰痛に効果がないけど、慢性腰痛に効果がある(しかも、有効なエビデンスも存在する!)

急性腰痛について「運動療法が痛みの軽減に差がない上に、機能回復にも効果が認められない」とはっきり書かれています。

でも、慢性腰痛には「効果がある」と明記されています。

急性と慢性では、対応策が全く違ってくるのですね。

運動の種類によって効果の差が認められない

腰を曲げるか伸ばすかという運動の違いは、効果の大小にあまり関係がないとのこと。

これも驚きです。

どの運動が最も効果があるのか?を追求するよりも、まずは運動をすることが先決なようです。

認知行動療法は、亜急性・慢性腰痛の治療に有用である

腰痛で心理療法が出てくるとは思いませんでした。

しかも、有効であるというエビデンスが複数あることにも驚きです。

結局、自分で運動する習慣を少しずつでもつけることが有効なのですね。

上記に紹介したのは、本当にごく一部です。

ぜひ、気になった箇所を読み込んでみてください。

ただ、運営母体は天下り先としてWeb上では叩かれている

 

最後に、このサイトの運営母体が気になりました。

法人名は「公益財団法人日本医療機能評価機構」。

どうやら、病院の評価を下している組織のようです。

WEB上では「ただの天下り先だから、存在価値なし」などと叩かれています。

疑問を抱く人は、他にもいるようで、Yahoo知恵袋にも以下のような質問があるほどです。

病院機能評価を取得することはどういったメリットが誰にあるのですか?

機能評価をしてもらった認定をもらうために、数百万も払えと言われたら、誰でも疑問を抱くことでしょう。

しかし、医療関係の情報を握っているのは確かです。

実際、医療情報サービスMinds(マインズ) は、非常に参考になります。

情報に罪はありませんから、ぜひとも活用させてもらいましょう。

ダイエットの意味は「食事制限」。痩せることだけを表していない。

ダイエット

「ダイエット」という言葉はよく聞きますが、この言葉の意味について考えたことがありませんでした。

漠然と「痩せること」という程度の理解しかなかったのです。

しかし、化粧品やサプリメントなどを調べる中で、よく見かける言葉だったので調べてみました。

日本語辞書の意味は「食事制限」

まずはいつものように辞書で調べてみました。

すると、さっそく私の勘違いが判明しました。

ダイエット(diet)  健康または美容上、肥満を防ぐために食事を制限すること。

引用元:コトバンク-「ダイエット」

なんと「痩せる」という意味ではないのです。

「ダイエット=痩せる」といった思い込みが私にはあったのですが、それはどうやらごくごく最近の変化のようです。

では、その根源をたどってみましょう。

語源は「生活様式」を表すギリシャ語

日本語のダイエットは、英語のdietから生まれた言葉です。

では、英語のdietの意味はなんなのでしょうか。

調べてみると、もともとは日常の食べ物を表すギリシャ語だったようです。
(出典:語源由来辞典-ダイエット

だからこそ、英和辞典でdietを調べると、まず最初に

a meat diet (肉食)・a vegetable diet (菜食)

といった用法が出てきます。

元々は痩せることと、直接かかわる言葉ではなかったのです。

飽食時代が生んだ「減らす」という意味

食事
GuillermoVuljevas / Pixabay

次に出てくるのが「(治療や体重調節のための)規定食」「食餌(事)療法」「食事制限」といった意味です。

ここでもまだ「痩せる」に直接かかわる言葉はありません。

むしろ、療法とするからには、症状によっては体力をつけるために「もっと栄養のある物を食べましょう」という話も当然出てくるでしょう。

しかし、現在の日本は、飽食の時代。

現代人は食べ過ぎによって、病になることが少なくありません。

だから、治療のための食事を考えると「〇〇の摂取量を減らす」といった意味合いに自然となりがちなだけなのですね。

決して、食べる量を減らすことがダイエットではないのです。

痩せるためには「ダイエット」では明らかに足りない

仮に、ダイエットの意味が食事制限であれば、「痩せる」という目的を果たすには、明らかに足りません。

たしかに、食事は重要です。

しかし、食事以外にも日々の運動や生活リズム、ストレスの具合など、様々な要因に私たちは影響を受けています。

そのうちの一つを取り上げて、力を注いでも大した効果は得られないでしょう。

むしろ、食事以外のものを少しずつ組み合わせる方が明らかに有効ではないでしょうか。

 

それにしても、言葉の変化は本当に興味深いですね。

「情報」という言葉を調べた時にも感じましたが、原型がわからないほど変化してくのですから、実に興味深いものです。

「情報」ということばは、いつ生まれたのか?

病気でなければ「健康」だと思っていたら大間違い

化粧品が浸透していいのは皮膚の表面0.02mmだけ

化粧品

「肌に塗ると吸収されて、効果に繋がる」と謳っている商品を数多く見かけます。

しかし、コラーゲンなどの美容商品を調べると、皮膚への吸収はあまり期待できないことがわかってきました。

では、この皮膚は、いったいどのような構造をしているのでしょうか。気になって調べてみました。

皮膚の表面で重要な働きをする角質と皮脂のブロック塀

「肌のテカリ、脂っぽさを抑えたい」といった肌のお困りごとの一つとして、よく悪者扱いされてしまうのが皮脂(ひし)。

しかし、皮膚の一部としては、非常に重要な機能を果たしています。

それが「防壁と保水」です。

皮膚の最も表面に存在する「角質層(かくしつそう)」で、細胞同士をつなぎ合わせるように詰まっているのが皮脂なのです。

これにより外界と遮断しながら、また皮膚内部の水分を保つ役割を果たしています。

よく例えられるのは「角質がレンガ、皮脂がセメント」という説明です。

この頑丈なバリア機能があるからこそ、そう簡単には外界からの異物を侵入させないのです。

角層は同じ厚さのプラスチック膜並みの水の通しにくさを持っているのです。

引用元:角質層(表皮の中で最も外側の層)の解説と働き

だからこそ、人は日々様々なものに触れながら、病気にならずに生きていけるのです。

触れたものを見境なく体内に吸収していたら、とても生存していられません。

実は、化粧品が活躍する舞台は0.02mmの角質層だけ

この角質層、とっても薄いものです。

皮膚表層の平均約0.02mmしかありません。

その薄さから、ラップ一枚分とよく表現されます。

化粧品や美容液などの広告では、皮膚の奥深くまで吸収されているかのような表現を見かけますが、あれはあえて誤解されるような演出をしているに過ぎません。

皮膚の構造

上図の黄色い部分にしか作用しないのです。

いくらなんでもあまりに狭い…。

もっと言えば、薬機法(旧・薬事法)によって角質層の奥にある真皮層に浸透させる作用を謳うことは禁止されています。

化粧品の作用が及ぶ範囲は、角質層までとなっているため、真皮に浸透し作用する内容の広告はできません。

引用元:京都市-化粧品に関する事例

それより奥は、医薬品の領域なのです。

厳しい基準のようですが、人体に有害な物質を体内に送り込むような商品が出てこないようにするためには、必要な措置といえるでしょう。

浸透するには分子量500以下という条件もクリアする必要がある

法律による規制があるからとはいえ、皮膚のごく表面に乗るだけのものにどれほどの効果が期待できるのでしょうか。

広告の表現として「浸透」と書けないだけで、本当は浸み込んでいるのでしょうか。

しかし、この点においても、吸収される分子量の問題も残っています。

分子量が500以下でないと真皮まで届かないことは、コラーゲンについて調べたときに判明したとおりです。

分子量の問題で、真皮まで浸透しない成分の一部をまとめてくれているサイトがありました。

<分子が大きくて肌に浸透しない美容成分>

コラーゲン(分子量10万)、ヒアルロン酸(分子量:100万)、EGF・FGF(分子量:6000)、タンパク質(分子量:5000~4万)

引用元:東洋美容鍼灸院|美容成分の浸透

これらはあくまで皮膚の表面に乗るだけなのです。

化粧品の効果とは果たして…

調べれば調べるほど、これほど疑問が湧いてくるとは思っていませんでした。

昨今、様々な美容成分が次々と出てきていますから、それなりに科学的な根拠があるものだと思っていました。

実際、研究者の方々が実験する場合には、何らかの効果は出ているのだと思います。

だからこその研究論文です。

でも、その効果を商品がどこまで再現できているのかは別なのかもしれません。

ヒアルロン酸もただ塗るだけであれば表面の保湿にしかなりません。

しかし、「皮膚の下に注射」といった使い方をすることで、役割が大きく変わることなどはその一例でしょう。

果たして、ただ表面の0.02mmに留まるだけの化粧品にはいったいどれほどの期待ができるのか…。

引き続き、希望のある情報にあたるまで調べ続けます。

くしゃみをする度に腰が痛んでお困りの方へ

腰痛

「くしゃみが出ると腰が痛いのですが、何とかならないでしょうか?」というなんとも切実な調べもの依頼をいただきました。

私は医者ではないので、まずは何よりも「病院に行くこと」をお勧めしました。

その上で、「とりあえずできること」を探してみました。

アテにできそうなサイトが少ない?

調べてみて驚いたのですが、依頼者と同じように「くしゃみをすると腰が痛い…」とお困りの方が非常に多いのです。

それに対して何らかの根拠(エビデンス)も示しながら、解決策を提示しているサイトが見つけられませんでした。

そこで、専門家が書いておられていて、参考になりそうなものをいくつかピックアップしてみました。

簡単な解決策は「物に掴まる」

いくつかある方法の中で、最も簡単な方法はこちらです。

くしゃみをする瞬間、物にしっかり掴まりましょう。

引用元:こころ接骨院

このことを知っているだけで楽になるのだとしたら、とても重要な知識ではないでしょうか。

依頼者がこのことを知らなければ、たったこれだけでも調べた甲斐があります。

床に膝をつく・壁に体をつけるのも有効

他にも以下のような対策も見つけました。

①前傾姿勢になると痛いなら、最初から少し反った姿勢になる。
これは大幅に反る必要はありませんが、気持ち反った感じでいいです。

②膝を床についてくしゃみをする

③壁に体をつけてする

引用元:滝沢中央整骨院・整体院

とにかく、くしゃみの勢いを腰だけで受けないようにするのが重要なようです。

壁に体をつけるのも衝撃が腰に直接行かなくなりそうで、良さそうです。

しかし、くしゃみの前兆を感じてから壁に向かっても、間に合うかどうかが少し心配ではあります。

たまたま、壁付近にいるときはすぐに使えますね。

床も壁も使えないときはお腹に力を入れる

腹
Madeinitaly / Pixaba

それでは、会社や外出先などで、床も壁も使えないときはどうすればいいのでしょうか。

引き続き調べ続けていくと、こちらの院長さんがそのためのコツを書いてくれていました。

「お腹に力を入れる」が基本です。

引用元:埼玉のわらびカイロプラクティックセンター

ただ、これだけでは伝わらないこともあるようで、より詳しい手順も教えてくれています。

背中を丸めて両手でわき腹をしっかり押さえる
背中を丸めて両脇でしっかり肋骨を押さえる
背中を丸めて壁や柱をしっかり持つ

引用元:埼玉のわらびカイロプラクティックセンター

お腹への力の入れ方がわかれば、上2つの方法でくしゃみをしのぐことができそうです。

そして、やはりここでも登場するのが壁や柱に掴まる方法です。

何かに掴まる方法の効果を検証した論文が存在する

気になって調べてみると、論文サイトで以下のものを見つけました。

くしゃみ時における腰部負担の分析

くしゃみで腰に衝撃が伝わることを「腰部負担」と言うのですね。

腰痛を研究者がまじめに言葉にすると、ずいぶんと雰囲気が変わります。

タイトルは硬く見えますが、この論文は要するに「くしゃみをするときは何かに掴まるといいと言われているけど、本当かどうかを調べてみた」というものです。

「たかだかくしゃみで腰が痛いくらいで、大げさな…」と思う方もおられるかもしれませんが、そこをきっちり検証するのが研究者。

ですから、この研究には5名もの専門家がかかわっておられます。

そして、当然ながら設備も本格的。

 

  • 赤外線反射マーカー 32個
  • 床反力計 4枚
  • 赤外線カメラ12台を用いた三次元動作解析装置
  • 筋活動を計測する表面筋電図計

 

合計で、いったいいくらになるのでしょうか。

これらの計測器を使って、くしゃみをしたときの筋肉の収縮や腰(椎間板)などへの影響を計測するのです。

そして、最後にくしゃみの実験には欠かせないアイテムも忘れません。

くしゃみの誘発にはティッシュ ペーパーで作成した“こより”を使用

引用元:くしゃみ時における腰部負担の分析

ここだけは、ずいぶん身近なアイテムです(笑)。

ここまで書かなくても…と思うのですが、他の方々が再現実験をできるようにきっちりと書いておくのが研究者なのです。

最も大事なのは、この実験の結果です。

くしゃみをする時には前方の机に両手をついた姿勢で行うと腰への負担が軽減できると考えられた

確かに効果があるのです。

とはいえ、すべての仕組みが解明されたわけではありませんから、今後の研究次第では検証内容が変わることもあるでしょう。

しかし、現時点では一つの根拠として、主張できる数値があることは非常に有意義です。

これらは早速、依頼者にお伝えする必要がありますね。

今回は喜んでもらえそうな調べものになって、本当によかったです。

信じられないほどの治癒を有する「脳」の機能

Brain

まだまだ分かっていないことが多い「脳」という臓器。この脳が持つ「可塑性(かそせい)」という特徴を使った治療について、書かれている本があります。


『脳はいかに治癒をもたらすか』

著者:ノーマン・ドイジ(精神科医・精神分析医)

コロンビア大学精神分析研究センター、トロント大学精神医学部に所属の医師が書いた本です。

600ページに及ぶ大作なのですが、その内容はにわかには信じられないものばかりです。

にわかには信じられない脳の可能性

  • 慢性的な痛みを絵を凝視することで治す
  • 歩くことでパーキンソン病の症状を抑える
  • レーザー光をあてることで脳損傷、抑うつを治す
  • 体の動かし方を変えて、機能を復活させる
  • イメージトレーニングで失った視力を取り戻す
  • 神経調整をする機械を舌に載せて脳卒中を克服
  • 音で自閉症を治す

結論だけ並べてしまえば、まったく理解できません。

しかし、「脳の可塑性」を知れば、なんとなく可能性を感じるから驚きです。

脳の可塑性とは何か?

では、可塑性とはいったい何なのでしょうか?

辞書で調べてみると、このように書いてあります。

かそ‐せい【可塑性】

固体に外力を加えて変形させ、力を取り去ってももとに戻らない性質。

引用元:デジタル大辞泉

外部からの力によって形が変わり、またその形を維持することなのですね。

一方、形が変わったとしても外部からの力がなくなれば、元の形に戻ることは「弾性」といいます。

脳には変わる機能を持っている

では「脳の可塑性」とは何か? ノーマンドイジ氏は、このように表現しています。

「神経可塑性とは、自己の活動や心的経験に応じて、脳が自らの構造や機能を変える性質のことである」

はじめに(P.13)

脳が持つこのような特徴によって、治療が困難とされている症状を治療・緩和していくというのです。

正直なところ、素直には信じられないのですが、数々の事例と巻末にある出典論文の存在もあり、否定はできません。

論文の存在が正しさの証明にはなりませんが、一つの大きな根拠となるのは確かです。

失った視力を取り戻した事例

この本の中で、私が最も驚いたのが第6章の「視覚障碍者が見ることを学ぶ」。

ブドウ膜炎という自己免疫疾患により、盲目となってしまった患者が視力を取り戻した事例が書かれています。

眼球内に炎症が起こることで網膜に異常をきたしたり、白内障を併発し除去したりといった事態に見舞われたのだそうです。

そして、最終的には見えなくなってしまったのだと…。

衝撃の治療法

これだけでも衝撃的ですが、本書で紹介されている治療法はもっと衝撃的です。

具体策をまとめてしまえば、

  • 一日に数時間、青みがかかった黒を思い浮かべて、黙想する
  • 目を上下左右斜めに動かす
  • まばたきを増やす
  • 日光浴

というだけなのです。

正直なところ、これで治るとは信じられません。

実際、患者も効果をすぐに実感することはなかったようです。

動きによって脳に新たな体の使い方を学ばせる手法

そして、次に試したのが「フェルデンクライス・メソッド」という手法です。

私は全く知らなかったのですが、日本にも「フェルデンクライス・ジャパン」が存在するのですね。

フェルデンクライスメソッドとは?

フェルデンクライス メソッドは、人間の機能、発達、学習を理解するためのユニークで洗練されたアプローチです。

フェルデンクライスジャパン

これだけだと、よくわかりませんね。おそらく、日本だと医師法などの関係で「治療」だと明記できないので、ぼかした表現にせざるをえないのだと思います。

本を読んだだけの私が表現すると「身体を動かすことで、新たな身体の使い方を学んでいく」手法
だと理解しています。

例えば「見る」という機能は、おおざっぱに表現すると、

  1. 目から入った光が網膜に届く
  2. 電気信号に変換されて神経を通る
  3. 脳に送られる

その際、網膜や水晶体に異常がある人が、今まで通りの目の使い方をしても見えないままです。

しかし、新たな目の使い方によって「見る」という機能を取り戻すことをめざしているのだと思います。

この「新たな目の使い方」の習得に、脳の可塑性が大きく関わっていると解説されています。

フェルデンクライス・メソッドで下地を作り、青みがかかった黒を瞑想する手法が効果に繋がったということなのです。

信じられないけど、大きな可能性を感じる

読み終えた今なお、この本のすべてを素直に信じることができていません。しかし、一つの事実として起きているのだと思います。

脳についてはまだまだわからないことだらけ。今後、さらに驚くような治療法が出てくることでしょう。

一つひとつ解き明かしていく「人類」は、本当にすごいなと驚かせてくれる一冊です。

健康を求めて商品を買う前に、必ず一度は見ておくべき3つのサイト

422737 / Pixabay

「サプリメントなどについて、効果がありそうかどうかを自分で判断できるようになるために、できることはないでしょうか?」というご質問をいただきました。

多少の時間さえかければ、今や誰でもある程度のことを調べることは可能です。誰でも専門書や論文にあたることもできるのです。

一度でもいいから自分で調べてみることはとても大事です。その際、参考になると思われる3つのサイトをご紹介します。

「健康食品」の安全性・有効性情報

1つ目は、独立行政法人国立健康・栄養研究所が運営しているサイトです。何らかの商品を「○○が体に良い」とTVやCMで聞いた時には、ぜひともこのサイトで一度は調べてみてください。

ここでは様々な食品や成分について、どれほどの科学的根拠があるのかをまとめた『「健康食品」の素材情報データーベース』を見ることができます。

「健康食品」の安全性・有効性情報のサイトの使い方

使い方は非常に簡単。トップページの右上の検索欄に、キーワードを入れるだけです(下図の赤矢印)。

eiyouken

試しに、CMなどでよく聞くものを調べてみてください。例えば、目に良いとされるブルーベリーや、少し前に流行った水素水などです。

すると、注意書きが表示されるので「同意」をすると、大まかな概要が出てきます。

次に概要の右上にある「すべての情報を表示」をクリックすると、循環器・消化系・糖尿病・肥満・発育などに与える影響について、どれほどの根拠があるのかについての解説がずらっと出てきます。

ここでご自身が「関心を持っている症状」に該当する解説を読むだけでも、十分に有益な情報を得られます。

最後に、一番下までスクロールし、総合評価の「有効性」を確認してください。そこに効果の有効性が書かれています。

根拠がないものは「ない」と明記されている

健康食品としてよく聞くものですら、あっさりと「根拠が見つからない」と書かれているものも多々あります。

例えば「青汁」。

各症状に対する解説はほとんど空白です。根拠となる論文が存在しないのです。結果、最後の総合評価では「根拠として十分な証拠はない」と書かれてしまっています。

だからといって「一切効果がない」とは一概には言えませんが、根拠がないものを信じたいかどうかは個々人にお任せします。

その他コンテンツで「コラーゲン」も暴かれている

上記サイトには、データべース以外にも「基礎知識」「話題の食品・成分」などのコンテンツもあります。

その中には、当サイトでも調べてみたコラーゲンも掲載されています。

コラーゲンって本当に効果があるの?

また、今後より良質な情報を得るために重要なことなどもまとめてくれています。

科学的根拠のある情報とは?

確かな情報を厳選した非常に良質なサイトです。「健康に良いらしいから買ってみよう」と思ったら、まず調べてみることは習慣づけておくといいでしょう。

 

2つ目に紹介するサイトは、こちらです。

疑似科学とされるものの科学性評定サイト

運営:明治大学 科学コミュニケーション研究所

大学が運営しているだけあって、出典となっている論文もきちんと書かれています。また、公開されているものであれば、PDFですぐに見られるものも多々あります。

こちらのサイトでは、健康に関わる「食品」に限定していません。他にも、民間代替医療(磁石磁気療法・鍼灸・デトックスなど)に加え、活性水素水、血液型性格診断、温泉など、扱う分野は多岐に渡ります。

「科学性」のランク付けが大きな特徴

このサイトにおいて、特徴的なのはそれぞれについて「科学性」を5つにランク付けしている点です。

  1. 科学
  2. 発展途上の科学
  3. 未科学
  4. 疑似科学
  5. 判断保留

科学は信頼できる理論もデータも存在し、社会的にも応用されているもの。

逆に、疑似科学は科学を装ってはいるが、理論もデータもなく、社会的に問題になっているもの。

判断保留は「どうにも判断できない」というもの。

問題になるのは、疑似科学です。その筆頭としてわかりやすいのが「サプリメントとしてのヒアルロン酸」です。

ヒアルロン酸

総評:疑似科学

ここでも明記されています。

ヒアルロン酸については、当サイトでも調べたことがあります。この時も少し調べただけで、同じ結論に至っていました。

「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」には批判もある

このサイトはいくつかの研究について、「疑似科学だ」と評定するものです。「科学ではない」と言われてしまった側からすれば、たまったものではありません。

しかも、「科学か否か」という基準は明確に線引きできるものでもありませんから、当然批判の声もあります。

ですが、私は「現時点で根拠となる理論やデータがない」ものは、変に広がらない方がいいと考えています。広がると、消費者を期待させるだけの怪しい商品が増えるだけですから…。

 

3つ目に紹介するのは、こちらのサイトです。

FOOCOM.NET

科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体 一般社団法人「Food Communication Compass」が運営する記事サイトです。様々な分野の専門家が多様な知見で良質な記事を書いてくれています。

2012年のピンクスライム問題では、今なお通用する記事を作成

FOOCOM.NETの森田満樹氏は、2012年にマクドナルドのピンクスライムが炎上した時でも、事態を冷静に見てくれていました。

米国で大騒ぎ、日本への影響は?「ピンクスライム」問題

2012年4月20日

マクドナルドのピンクスライムについても、当サイトで書いたばかりです。

マクドナルドの「ピンクスライム肉」事件再燃! そこまで騒ぐ必要あるの?

「ピンクスライム」「アンモニア」という一見わかりやすく感じる表現ほど、気を付ける必要があることがよくわかる事例です。

個人的おススメは、編集長を務める松永和紀氏の記事

中でも、編集長を務める松永和紀氏は、非常にシビアに、冷静に記事を書いてくれています。

例えば、一時期に一部の人が大騒ぎした「山崎パンの防カビ剤」についても、とても冷静に記事をまとめてくれています。

山崎製パン カビさせないもう一つの技術

工場の衛生管理のレベルの高さと、カビが生えにくく食味・風味を長持ちさせるための製法によるものだと、はっきりと書いてくれています。

他にも、2015年に始まった「機能性表示食品」についても、その根拠が非常に弱いことを調べてくれています。

非常に弱いエビデンス、わずかな効果の機能性表示食品、買いますか?〜制度開始3カ月で思うこと

こういった記事を読んでおくことで、効果を期待できない商品を買わずに済むようになるでしょう。消費者が賢くなればなるほど、売り手はごまかしがきかなくなりますから。

識者の知識を借りて、賢い消費者になりましょう!

世の中には私が知らないだけで、上記のみなさまのような良質な記事を書いている方がたくさんおられるのだと思います。そのような方々の情報こそが、手軽に消費者の方々へ届くことを願っています。

そして、なにより、せっかく使いやすいようにまとめてくれているわけですから、ぜひ活用させていただきましょう!

SIXPAD(シックスパッド)のようなEMSダイエット機器は効果を期待できるのか?

abdominal_muscle

「腹筋を低周波で鍛える筋トレ器具は、本当にダイエット効果があるのだろうか?」という調べもの依頼をくれたのは、ビールが大好きな40代の男性。どうやらご自身のお腹が気になるご様子です。

機械をお腹にくっつけて、ピクピクさせるものといえば誰もが思いつくのではないでしょうか。

今回、商品例として提示されたのは、SIXPAD(シックスパッド)です。他にも、同種の商品として、スレンダートーンやアブトロニックなど様々な商品が販売されています。

さて、どの程度の根拠が出てくるのでしょうか。

Google検索はアフィリエイトだらけ

いつものようにまずは「シックスパッド 効果」とGoogle検索をしてみました。すると、以前調べた美顔器ローラーと同じような検索一覧が出てきて驚きました。

検索結果の1ページ表示されているメーカーと楽天以外は、全てアフィリエイト広告目的のサイトばかりなのです。

サイトの構図も美顔器ローラーと何ら変わりません。効果の検証やメーカーのデータやグラフを引用(盗用?)しながら、公式サイトからの購入を勧めるのです。

私は決してアフィリエイトを否定する気はありませんが、こういう売り方にはどうにも好感を持てません。こうでもしないと売れないのでしょうか…。

記事やレビューは安価に量産

アフィリエイト商材として出ているなら美顔器ローラーと同様に、記事を書く仕事が安価で募集されているはずです。調べてみると、あっさりと見つかります。

【800円/一記事/800文字】ダイエット用品のレビューsixpadという商品の評判の記事

EMSダイエットについて記事【500文字程度】テーマ指定です

引用元:ランサーズ

商品の紹介記事もレビューも創作されたものだと思っておいて、ちょうどいいのです。

20ヘルツの根拠はたしかに存在する

シックスパッドのメーカーサイトには、一人の研究者が前面に掲載されています。それが京都大学名誉教授の森谷敏夫氏。運動医科学、応用生理学を専門とされています。

森谷氏の理論としてサイトに書かれているのが

20ヘルツで刺激すると、張力が落ちずに一定に筋肉は力を発揮することができました。

というもの。さすがに研究者が主張するからには根拠があるはずだと思い調べてみると、関連した論文が出てきました。

筋電気刺激(EMS)を利用した生活習慣病改善の可能性

筋電気刺激(EMS)は電流刺激療法の一つです。以前、美顔器ローラーを調べたときに出てきた一般財団法人日本電子治療器学会 でも紹介されています。

20ヘルツを選ぶ根拠についても、上記の論文で触れられています。要約すると、

  • 20ヘルツより低い周波数だと、筋肉の収縮が安定しないから、筋疲労が起きにくい
  • 50ヘルツよりも高い周波数だと、強すぎて筋肉がすぐに疲れ切ってしまう

ということのようです。このことから以下のように結論づけられています。

この点を考慮すれば,20Hzの周波数が長期間の刺激を利用する場合に有効であると考えられる.

筋電気刺激(EMS)を利用した生活習慣病改善の可能性

研究の目的は筋トレではなく、リハビリ

根拠がしっかりしているあたり、美顔器ローラーとはえらい違いです。こういったデータを調べるのが好きな男性向けに売りたいからでしょうか。

しかし、論文を読み進めていくと、新たな事実が出てきます。この研究が対象としているのは、筋トレなどではないのです。対象として文中に出てくる対象者は、以下のようなもの。

  • 高齢に伴う骨格筋萎縮の場合や骨折, 筋腱の障害によってギプス固定され不活動を強いられた場合
  • 疾患などでベッドでの生活を余儀なくされた場合
  • 長期にわたる寝たきり状態
  • 通常の運動療法が適応できない生活習慣病患者やその予備軍
  • 高齢に伴う体力の低下や骨粗髪症から腰痛や膝痛など整形外科的疾患をもつ人々
  • 運動が制限される糖尿病患者

要するに、自分では運動したくてもできない方々です。その方々の身体が、極度の運動不足にならないように電気刺激で動かしてあげようという研究なのです。

日常生活の動きすらままならない人と、普通に日常を過ごしている人では、求められる運動強度が全く違うことは明らかでしょう。

電気刺激療法はまだまだ発展途上

他の文献にあたって調べていると、電気刺激療法についてはまだまだわからないことが多く、学界でも様々な議論がされていることが見受けられます。

リハビリテーションの分野で電気刺激療法は,従来,鎮痛や筋力強化などの目的で使用されてい るが,有効性がほとんど証明されていない.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

美顔器ローラーの時に出てきたマイクロカレントと同じく、「肯定も否定もできず、よくわからない」というのが現状なのです。

医療の現場にいる人も有効性に実感がない

この論文では、医療現場で実際に機器を使っている方々ですら、有効性を実感できていないことにも触れられています。

低周波・干渉波装置は所有率の高さに比較して,有効性はあまり感じられていないのが現状のようである.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

この根拠とされているのが、2008年に発表された「運動療法機器・作業療法機器の使用頻度およびその効果」に関するアンケート調査結果です。

日本リハビリテーション医学会が医療機関を対象に行ったもの。医療現場で、運動療法機器・作業療法機器の使用頻度や有効度などについて調べられています。

その中で、患部を温めるホットパックを「非常に有効」とする回答は、 24.8%でした。それに対し、EMSが該当する「低周波・干渉波」は…

その他の物理療法機器では,10%程度であり,あまり有効と考えていなかった .

「運動療法機器・作業療法機器の使用頻度およびその効果」に関するアンケート調査結果

これが医療現場で治療にあたっている方々の実感です。低周波による電気刺激療法は、目に見えるような効果が出るには至っていない分野だと理解するのが妥当なところではないでしょうか。

当たり前すぎる結論

あまりに当たり前な結論ですが、結局のところ、自分の体は自分で動かすしかないのです。

先の論文の結論にもこうあります。

ヒトは自らの意思で動くものであり,決して外部刺激で動かされることは,自然なことではないということを忘れてはいけない.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

真面目な研究の意図的な拡大解釈

電気刺激療法そのものは、これから研究が進むことで、様々な応用が見出されていいくことと思います。

しかし、「この機械を1日数分だけ装着するだけで、腹がやせる!」という売り文句は、美顔器ローラーの時と同じで、研究成果の拡大解釈と言わざるをえないでしょう。

「これさえやれば大丈夫!」といった類の売り文句は、そのほとんどが一過性の「問題対処」に過ぎません。根本的な「問題解決」をめざさない限り、役に立たない物を買わされ続けることになるのですね。

脳波をα波にすることは本当に効果があるのか?

PeteLinforth / Pixabay

「脳波をα波にする商品がいろいろあるけど、あれって本当に効くの?」という調べもの依頼をいただきました。

たしかに、単に検索するだけでも「α波を出してリラックス!」みたいな商品やサービスはたくさん出てきます。

  • 勉強法
  • ストレス解消
  • 運動で高いパフォーマンスを出す
  • 安眠
  • 能力開発

などに効果があるのだとか。ずいぶんと万能です。果たして、本当に効果を期待できるのでしょうか?

脳波の計測は、医療分野でも実績がある

そもそも、脳波とはいったい何なのでしょうか。

大脳の神経細胞(群)の電気活動を体外に導出し、記録したもの。

引用元:岡山大学病院 検査部

脳内の細胞の働きが電気信号を有するので、それを頭皮につけた電極で計測したものなのです。ただ、髪の毛だけでなく頭蓋骨や肌などを通して計測するので、様々なノイズが混じるようです。

しかし、それでもなお医療分野で診断に使われているくらい、真剣に研究されている分野です。応用できる分野も増えてきています。

脳波検査は、てんかんの診断・病型判定、けいれんや意識障害の評価、器質性脳障害や睡眠異常の診断等に用いられます。

引用元:日本赤十字社 姫路赤十字病院

脳波の一つが「アルファ波」

脳波にはその周波数によって、分類をされています。その一つが今回のテーマとなっている「アルファ波」です。

脳波は周波数によって、α波、β波、θ波、δ波に分類されます。

引用元:日本赤十字社 姫路赤十字病院

それぞれに特徴があるので分類され、一定の意味を持たせて、観測されているのです。中には、α波とβ波をさらに細分化し、「スロー・ミッド・ファスト」の3つに分類している研究もあります。

一般的に、それぞれの脳波が観測されやすいのは以下のような状態とされています。

δ波(デルタ波),1~4Hz,睡眠時
θ波(シータ波),4~8Hz,睡眠時・注意時
α波(アルファ波),8~12Hz,リラックス・閉眼時
β波(ベータ波),15~20Hz,集中・運動時
γ波(ガンマ波),30~Hz,記憶・視覚処理時

引用元:簡易脳波計による記憶作業における脳波状況フィードバック学習システムの試作

α波がリラックス時に観測されること多いことから、「α波は体に良いのだ」とするのが冒頭で調べた商品やサービス記事の主張です。

「α波はリラックス」だと言い切る論文が見つけられない

しかし、これが研究者が書いている論文になると、表現が少し変わります。

α波はリラックス時,特に閉眼時に現れやすいとされており,β波は複雑な思考をしている時や緊張時に現れやすいとされる。

引用元:脳波計測実験のための簡易で安価な環境構築

という表現になるのです。あまり違いがないように見えますが、明らかに違うのは断言していない点です。

他の論文を読んでみても、「一般的にα波が優勢な状態は、リラックスしていると言われている」という類の表現が多いのです。

結局、私の調べ方では「α波はリラックスしている証拠だ」と言い切っている論文は見つけられませんでした。

むしろ、α波だけによる判断を否定する文献がある

むしろ、最近の論文になると、今までとは違った解釈をしているものが見つかります。

脳波は個人差によって大きく同一人物でも時間帯・状況によって脳波と思考状態の関係は変化し、巷で言われているようなα波が見られればリラックスしているというものではない。

引用元:簡易脳波計による記憶作業における脳波状況フィードバック学習システムの試作

記事レベルでも以下のような記載が出てきます。

先行研究でアルファ波帯域が大きいと集中しているなどの定義がなされているが、これは、個人によってまったく異なっていることも明らかになっている

引用元:慶応大、好き嫌いや眠気などを簡単に測定できる簡易脳波計測器を開発

他にも、医療関係者を対象に、脳波を計測するような医療機器の使い方の研修をしている株式会社 メディカルシステム研修所のサイトにも以下のような記載があります。

α波は単に大脳皮質があまり働いていない状態に対応するものであって、出れば脳がどうかなるとか、体にいいということではない。

脳波の誤解? Q&A Q2;α波は出れば出るほど体にいいか?

こうなると、もはや「α波が出ているから良い状態」とは言えないのではないでしょうか。

現時点の私の結論「α波だけで判断できない」

いろいろ調べてみた結果、現時点の私の結論としては、

「α波は安静時に観測されやすいが、それ以外の時にも観測される。α波が出ていれば、脳に良い状態というわけではない」

というものです。

ネットで調べる以外に脳科学関連の書物も読んでみたのですが、脳については「わかってきたこともいろいろあるけど、わかってないことがものすごく多い」ということがわかっただけでした。

このような状況で、確かな根拠もなく「○○が脳に良い」と主張する商品やサービスは、疑いの目を向けざるをえません。

「疑似脳科学」に振り回されないために見ておくべき動画

脳科学と呼ばれる分野には、まだまだ怪しげなものが非常に多いのが現状です。そのことを問題視している研究者もおられます。

「なんちゃって脳科学」の実態を知りたい方は、下記の動画も合わせてご覧ください。

【脳科学】【精神医学】「でたらめ脳科学に気をつけろ」 モリー・クロケット ted 日本語字幕

 

こちらは『脳ブームの迷信』の著者である大阪大学大学院 生命機能研究科の藤田一郎教授の動画です。

脳の迷信 ~脳科学研究現場から見たブームの落とし穴~

 

今回の依頼者には

「効果があるという確かな根拠は見つけられませんでした。むしろ、脳のことはまだまだわかってないことがわかっただけです。」

と率直に調べた内容をお伝えしたところ、

「あ、やっぱり? 怪しいと思ってたんですよね~」

と軽い反応でした。やはり、怪しいと思うのが当然なのでしょうね。