Skip to main content

ノーベル賞受賞成分のEGF配合化粧品は効果があるのか?

化粧水

「ノーベル賞受賞成分のEGF配合化粧品って、効果ありそうですか?」という今回の調べもの依頼をくれたのは、お年頃の女性です。

何かと、美容に関連する調べもの依頼数多く寄せられます。

女性陣の関心の強さを伺わせますね。

そもそもEGFとは何か?

聞いたこともなかったので調べてみると、かなり本格的に研究が進んでいる分野のようです。

EGFの実験結果を公開している日本EGF協会という組織も存在しています。

協会のサイトには、きちんと「EGFとは何か?」を書いてくれています。

正式には「Epidermal Growth Factor」 という成分。

日本語にすると「上皮細胞増殖因子」。

これが何かというと…

皮膚の表面にある受容体と結びつき、新しい細胞の生産を促進する、体内で形成されるタンパク質の一種です。

引用元:日本EGF協会-EGFとは?

とあります。

細胞を作る働きを促進するタンパク質のことなのですね。

発見者がノーベル生理学医学賞を受賞していることから「ノーベル賞受賞成分」などと表記されているようです。

恒例の分子量チェック!6000もあるから浸透しない

コラーゲンやヒアルロン酸を調べた時に明らかとなった「肌が吸収する成分の分子量」。

今回も調べてみました。

分子量 6,000

引用元:和光純薬工業株式会社

少なくとも、肌から浸透していく成分ではないようです。

だからといって、すぐに「効果なし」という結論に至るわけではありません。

ヒアルロン酸のように皮膚の表面に付着して、一時的に潤いを保つ役割を担うこともあるからです。

ただし、今回はあくまで「細胞を作る働きを促進する」物質です。

それが肌の表面に乗っているだけで、果たして効果を期待できるのでしょうか。

針やレーザーで穴を開けて、肌の奥に届ける必要がある

穴
TeroVesalainen / Pixabay

調べていく中で、驚いたのが美容外科で実施されているとある療法です。

なんと針やレーザーを使って、わざわざ皮膚に微細な「穴」を空けて、EGFを浸透させるのです。

というより、物理的に穴を空けないと、浸透していかないのです。

それほど、皮膚が有するバリア機能は物質を通さない強固な壁というわけです。

上記の医療法人のサイトにも

成長因子は、お化粧品のように素肌に塗るだけでは真皮層に浸透しません。

引用元: 医療法人社団 形成会 酒井形成外科

とはっきり明記されています。

やはり、今回のEGFという成分もコラーゲンやヒアルロン酸と同じように、皮膚の中に直接注入でもしない限り人体に影響を与えられないのです。

化粧品に大きな期待をするのは、分の悪い賭け?

今までいくつかの美容成分を調べてはきましたが、どれもあっさりと反対意見に出会います。

こうなると、化粧品に対して「何らかの特別な効果」を求めること自体が間違っているように思えてきます。

もっとも、医薬品や医薬部外品ほどの効力がないからこそ、化粧品という分類なのですから、当然かもしれません。

では、結局のところ、どうしたら肌を良い状態にできるのでしょうか。

今後は、そのための具体策を調べていきます。

ダイエットの意味は「食事制限」。痩せることだけを表していない。

ダイエット

「ダイエット」という言葉はよく聞きますが、この言葉の意味について考えたことがありませんでした。

漠然と「痩せること」という程度の理解しかなかったのです。

しかし、化粧品やサプリメントなどを調べる中で、よく見かける言葉だったので調べてみました。

日本語辞書の意味は「食事制限」

まずはいつものように辞書で調べてみました。

すると、さっそく私の勘違いが判明しました。

ダイエット(diet)  健康または美容上、肥満を防ぐために食事を制限すること。

引用元:コトバンク-「ダイエット」

なんと「痩せる」という意味ではないのです。

「ダイエット=痩せる」といった思い込みが私にはあったのですが、それはどうやらごくごく最近の変化のようです。

では、その根源をたどってみましょう。

語源は「生活様式」を表すギリシャ語

日本語のダイエットは、英語のdietから生まれた言葉です。

では、英語のdietの意味はなんなのでしょうか。

調べてみると、もともとは日常の食べ物を表すギリシャ語だったようです。
(出典:語源由来辞典-ダイエット

だからこそ、英和辞典でdietを調べると、まず最初に

a meat diet (肉食)・a vegetable diet (菜食)

といった用法が出てきます。

元々は痩せることと、直接かかわる言葉ではなかったのです。

飽食時代が生んだ「減らす」という意味

食事
GuillermoVuljevas / Pixabay

次に出てくるのが「(治療や体重調節のための)規定食」「食餌(事)療法」「食事制限」といった意味です。

ここでもまだ「痩せる」に直接かかわる言葉はありません。

むしろ、療法とするからには、症状によっては体力をつけるために「もっと栄養のある物を食べましょう」という話も当然出てくるでしょう。

しかし、現在の日本は、飽食の時代。

現代人は食べ過ぎによって、病になることが少なくありません。

だから、治療のための食事を考えると「〇〇の摂取量を減らす」といった意味合いに自然となりがちなだけなのですね。

決して、食べる量を減らすことがダイエットではないのです。

痩せるためには「ダイエット」では明らかに足りない

仮に、ダイエットの意味が食事制限であれば、「痩せる」という目的を果たすには、明らかに足りません。

たしかに、食事は重要です。

しかし、食事以外にも日々の運動や生活リズム、ストレスの具合など、様々な要因に私たちは影響を受けています。

そのうちの一つを取り上げて、力を注いでも大した効果は得られないでしょう。

むしろ、食事以外のものを少しずつ組み合わせる方が明らかに有効ではないでしょうか。

 

それにしても、言葉の変化は本当に興味深いですね。

「情報」という言葉を調べた時にも感じましたが、原型がわからないほど変化してくのですから、実に興味深いものです。

「情報」ということばは、いつ生まれたのか?

病気でなければ「健康」だと思っていたら大間違い

化粧品が浸透していいのは皮膚の表面0.02mmだけ

化粧品

「肌に塗ると吸収されて、効果に繋がる」と謳っている商品を数多く見かけます。

しかし、コラーゲンなどの美容商品を調べると、皮膚への吸収はあまり期待できないことがわかってきました。

では、この皮膚は、いったいどのような構造をしているのでしょうか。気になって調べてみました。

皮膚の表面で重要な働きをする角質と皮脂のブロック塀

「肌のテカリ、脂っぽさを抑えたい」といった肌のお困りごとの一つとして、よく悪者扱いされてしまうのが皮脂(ひし)。

しかし、皮膚の一部としては、非常に重要な機能を果たしています。

それが「防壁と保水」です。

皮膚の最も表面に存在する「角質層(かくしつそう)」で、細胞同士をつなぎ合わせるように詰まっているのが皮脂なのです。

これにより外界と遮断しながら、また皮膚内部の水分を保つ役割を果たしています。

よく例えられるのは「角質がレンガ、皮脂がセメント」という説明です。

この頑丈なバリア機能があるからこそ、そう簡単には外界からの異物を侵入させないのです。

角層は同じ厚さのプラスチック膜並みの水の通しにくさを持っているのです。

引用元:角質層(表皮の中で最も外側の層)の解説と働き

だからこそ、人は日々様々なものに触れながら、病気にならずに生きていけるのです。

触れたものを見境なく体内に吸収していたら、とても生存していられません。

実は、化粧品が活躍する舞台は0.02mmの角質層だけ

この角質層、とっても薄いものです。

皮膚表層の平均約0.02mmしかありません。

その薄さから、ラップ一枚分とよく表現されます。

化粧品や美容液などの広告では、皮膚の奥深くまで吸収されているかのような表現を見かけますが、あれはあえて誤解されるような演出をしているに過ぎません。

皮膚の構造

上図の黄色い部分にしか作用しないのです。

いくらなんでもあまりに狭い…。

もっと言えば、薬機法(旧・薬事法)によって角質層の奥にある真皮層に浸透させる作用を謳うことは禁止されています。

化粧品の作用が及ぶ範囲は、角質層までとなっているため、真皮に浸透し作用する内容の広告はできません。

引用元:京都市-化粧品に関する事例

それより奥は、医薬品の領域なのです。

厳しい基準のようですが、人体に有害な物質を体内に送り込むような商品が出てこないようにするためには、必要な措置といえるでしょう。

浸透するには分子量500以下という条件もクリアする必要がある

法律による規制があるからとはいえ、皮膚のごく表面に乗るだけのものにどれほどの効果が期待できるのでしょうか。

広告の表現として「浸透」と書けないだけで、本当は浸み込んでいるのでしょうか。

しかし、この点においても、吸収される分子量の問題も残っています。

分子量が500以下でないと真皮まで届かないことは、コラーゲンについて調べたときに判明したとおりです。

分子量の問題で、真皮まで浸透しない成分の一部をまとめてくれているサイトがありました。

<分子が大きくて肌に浸透しない美容成分>

コラーゲン(分子量10万)、ヒアルロン酸(分子量:100万)、EGF・FGF(分子量:6000)、タンパク質(分子量:5000~4万)

引用元:東洋美容鍼灸院|美容成分の浸透

これらはあくまで皮膚の表面に乗るだけなのです。

化粧品の効果とは果たして…

調べれば調べるほど、これほど疑問が湧いてくるとは思っていませんでした。

昨今、様々な美容成分が次々と出てきていますから、それなりに科学的な根拠があるものだと思っていました。

実際、研究者の方々が実験する場合には、何らかの効果は出ているのだと思います。

だからこその研究論文です。

でも、その効果を商品がどこまで再現できているのかは別なのかもしれません。

ヒアルロン酸もただ塗るだけであれば表面の保湿にしかなりません。

しかし、「皮膚の下に注射」といった使い方をすることで、役割が大きく変わることなどはその一例でしょう。

果たして、ただ表面の0.02mmに留まるだけの化粧品にはいったいどれほどの期待ができるのか…。

引き続き、希望のある情報にあたるまで調べ続けます。

健康を求めて商品を買う前に、必ず一度は見ておくべき3つのサイト

422737 / Pixabay

「サプリメントなどについて、効果がありそうかどうかを自分で判断できるようになるために、できることはないでしょうか?」というご質問をいただきました。

多少の時間さえかければ、今や誰でもある程度のことを調べることは可能です。誰でも専門書や論文にあたることもできるのです。

一度でもいいから自分で調べてみることはとても大事です。その際、参考になると思われる3つのサイトをご紹介します。

「健康食品」の安全性・有効性情報

1つ目は、独立行政法人国立健康・栄養研究所が運営しているサイトです。何らかの商品を「○○が体に良い」とTVやCMで聞いた時には、ぜひともこのサイトで一度は調べてみてください。

ここでは様々な食品や成分について、どれほどの科学的根拠があるのかをまとめた『「健康食品」の素材情報データーベース』を見ることができます。

「健康食品」の安全性・有効性情報のサイトの使い方

使い方は非常に簡単。トップページの右上の検索欄に、キーワードを入れるだけです(下図の赤矢印)。

eiyouken

試しに、CMなどでよく聞くものを調べてみてください。例えば、目に良いとされるブルーベリーや、少し前に流行った水素水などです。

すると、注意書きが表示されるので「同意」をすると、大まかな概要が出てきます。

次に概要の右上にある「すべての情報を表示」をクリックすると、循環器・消化系・糖尿病・肥満・発育などに与える影響について、どれほどの根拠があるのかについての解説がずらっと出てきます。

ここでご自身が「関心を持っている症状」に該当する解説を読むだけでも、十分に有益な情報を得られます。

最後に、一番下までスクロールし、総合評価の「有効性」を確認してください。そこに効果の有効性が書かれています。

根拠がないものは「ない」と明記されている

健康食品としてよく聞くものですら、あっさりと「根拠が見つからない」と書かれているものも多々あります。

例えば「青汁」。

各症状に対する解説はほとんど空白です。根拠となる論文が存在しないのです。結果、最後の総合評価では「根拠として十分な証拠はない」と書かれてしまっています。

だからといって「一切効果がない」とは一概には言えませんが、根拠がないものを信じたいかどうかは個々人にお任せします。

その他コンテンツで「コラーゲン」も暴かれている

上記サイトには、データべース以外にも「基礎知識」「話題の食品・成分」などのコンテンツもあります。

その中には、当サイトでも調べてみたコラーゲンも掲載されています。

コラーゲンって本当に効果があるの?

また、今後より良質な情報を得るために重要なことなどもまとめてくれています。

科学的根拠のある情報とは?

確かな情報を厳選した非常に良質なサイトです。「健康に良いらしいから買ってみよう」と思ったら、まず調べてみることは習慣づけておくといいでしょう。

 

2つ目に紹介するサイトは、こちらです。

疑似科学とされるものの科学性評定サイト

運営:明治大学 科学コミュニケーション研究所

大学が運営しているだけあって、出典となっている論文もきちんと書かれています。また、公開されているものであれば、PDFですぐに見られるものも多々あります。

こちらのサイトでは、健康に関わる「食品」に限定していません。他にも、民間代替医療(磁石磁気療法・鍼灸・デトックスなど)に加え、活性水素水、血液型性格診断、温泉など、扱う分野は多岐に渡ります。

「科学性」のランク付けが大きな特徴

このサイトにおいて、特徴的なのはそれぞれについて「科学性」を5つにランク付けしている点です。

  1. 科学
  2. 発展途上の科学
  3. 未科学
  4. 疑似科学
  5. 判断保留

科学は信頼できる理論もデータも存在し、社会的にも応用されているもの。

逆に、疑似科学は科学を装ってはいるが、理論もデータもなく、社会的に問題になっているもの。

判断保留は「どうにも判断できない」というもの。

問題になるのは、疑似科学です。その筆頭としてわかりやすいのが「サプリメントとしてのヒアルロン酸」です。

ヒアルロン酸

総評:疑似科学

ここでも明記されています。

ヒアルロン酸については、当サイトでも調べたことがあります。この時も少し調べただけで、同じ結論に至っていました。

「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」には批判もある

このサイトはいくつかの研究について、「疑似科学だ」と評定するものです。「科学ではない」と言われてしまった側からすれば、たまったものではありません。

しかも、「科学か否か」という基準は明確に線引きできるものでもありませんから、当然批判の声もあります。

ですが、私は「現時点で根拠となる理論やデータがない」ものは、変に広がらない方がいいと考えています。広がると、消費者を期待させるだけの怪しい商品が増えるだけですから…。

 

3つ目に紹介するのは、こちらのサイトです。

FOOCOM.NET

科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体 一般社団法人「Food Communication Compass」が運営する記事サイトです。様々な分野の専門家が多様な知見で良質な記事を書いてくれています。

2012年のピンクスライム問題では、今なお通用する記事を作成

FOOCOM.NETの森田満樹氏は、2012年にマクドナルドのピンクスライムが炎上した時でも、事態を冷静に見てくれていました。

米国で大騒ぎ、日本への影響は?「ピンクスライム」問題

2012年4月20日

マクドナルドのピンクスライムについても、当サイトで書いたばかりです。

マクドナルドの「ピンクスライム肉」事件再燃! そこまで騒ぐ必要あるの?

「ピンクスライム」「アンモニア」という一見わかりやすく感じる表現ほど、気を付ける必要があることがよくわかる事例です。

個人的おススメは、編集長を務める松永和紀氏の記事

中でも、編集長を務める松永和紀氏は、非常にシビアに、冷静に記事を書いてくれています。

例えば、一時期に一部の人が大騒ぎした「山崎パンの防カビ剤」についても、とても冷静に記事をまとめてくれています。

山崎製パン カビさせないもう一つの技術

工場の衛生管理のレベルの高さと、カビが生えにくく食味・風味を長持ちさせるための製法によるものだと、はっきりと書いてくれています。

他にも、2015年に始まった「機能性表示食品」についても、その根拠が非常に弱いことを調べてくれています。

非常に弱いエビデンス、わずかな効果の機能性表示食品、買いますか?〜制度開始3カ月で思うこと

こういった記事を読んでおくことで、効果を期待できない商品を買わずに済むようになるでしょう。消費者が賢くなればなるほど、売り手はごまかしがきかなくなりますから。

識者の知識を借りて、賢い消費者になりましょう!

世の中には私が知らないだけで、上記のみなさまのような良質な記事を書いている方がたくさんおられるのだと思います。そのような方々の情報こそが、手軽に消費者の方々へ届くことを願っています。

そして、なにより、せっかく使いやすいようにまとめてくれているわけですから、ぜひ活用させていただきましょう!

SIXPAD(シックスパッド)のようなEMSダイエット機器は効果を期待できるのか?

abdominal_muscle

「腹筋を低周波で鍛える筋トレ器具は、本当にダイエット効果があるのだろうか?」という調べもの依頼をくれたのは、ビールが大好きな40代の男性。どうやらご自身のお腹が気になるご様子です。

機械をお腹にくっつけて、ピクピクさせるものといえば誰もが思いつくのではないでしょうか。

今回、商品例として提示されたのは、SIXPAD(シックスパッド)です。他にも、同種の商品として、スレンダートーンやアブトロニックなど様々な商品が販売されています。

さて、どの程度の根拠が出てくるのでしょうか。

Google検索はアフィリエイトだらけ

いつものようにまずは「シックスパッド 効果」とGoogle検索をしてみました。すると、以前調べた美顔器ローラーと同じような検索一覧が出てきて驚きました。

検索結果の1ページ表示されているメーカーと楽天以外は、全てアフィリエイト広告目的のサイトばかりなのです。

サイトの構図も美顔器ローラーと何ら変わりません。効果の検証やメーカーのデータやグラフを引用(盗用?)しながら、公式サイトからの購入を勧めるのです。

私は決してアフィリエイトを否定する気はありませんが、こういう売り方にはどうにも好感を持てません。こうでもしないと売れないのでしょうか…。

記事やレビューは安価に量産

アフィリエイト商材として出ているなら美顔器ローラーと同様に、記事を書く仕事が安価で募集されているはずです。調べてみると、あっさりと見つかります。

【800円/一記事/800文字】ダイエット用品のレビューsixpadという商品の評判の記事

EMSダイエットについて記事【500文字程度】テーマ指定です

引用元:ランサーズ

商品の紹介記事もレビューも創作されたものだと思っておいて、ちょうどいいのです。

20ヘルツの根拠はたしかに存在する

シックスパッドのメーカーサイトには、一人の研究者が前面に掲載されています。それが京都大学名誉教授の森谷敏夫氏。運動医科学、応用生理学を専門とされています。

森谷氏の理論としてサイトに書かれているのが

20ヘルツで刺激すると、張力が落ちずに一定に筋肉は力を発揮することができました。

というもの。さすがに研究者が主張するからには根拠があるはずだと思い調べてみると、関連した論文が出てきました。

筋電気刺激(EMS)を利用した生活習慣病改善の可能性

筋電気刺激(EMS)は電流刺激療法の一つです。以前、美顔器ローラーを調べたときに出てきた一般財団法人日本電子治療器学会 でも紹介されています。

20ヘルツを選ぶ根拠についても、上記の論文で触れられています。要約すると、

  • 20ヘルツより低い周波数だと、筋肉の収縮が安定しないから、筋疲労が起きにくい
  • 50ヘルツよりも高い周波数だと、強すぎて筋肉がすぐに疲れ切ってしまう

ということのようです。このことから以下のように結論づけられています。

この点を考慮すれば,20Hzの周波数が長期間の刺激を利用する場合に有効であると考えられる.

筋電気刺激(EMS)を利用した生活習慣病改善の可能性

研究の目的は筋トレではなく、リハビリ

根拠がしっかりしているあたり、美顔器ローラーとはえらい違いです。こういったデータを調べるのが好きな男性向けに売りたいからでしょうか。

しかし、論文を読み進めていくと、新たな事実が出てきます。この研究が対象としているのは、筋トレなどではないのです。対象として文中に出てくる対象者は、以下のようなもの。

  • 高齢に伴う骨格筋萎縮の場合や骨折, 筋腱の障害によってギプス固定され不活動を強いられた場合
  • 疾患などでベッドでの生活を余儀なくされた場合
  • 長期にわたる寝たきり状態
  • 通常の運動療法が適応できない生活習慣病患者やその予備軍
  • 高齢に伴う体力の低下や骨粗髪症から腰痛や膝痛など整形外科的疾患をもつ人々
  • 運動が制限される糖尿病患者

要するに、自分では運動したくてもできない方々です。その方々の身体が、極度の運動不足にならないように電気刺激で動かしてあげようという研究なのです。

日常生活の動きすらままならない人と、普通に日常を過ごしている人では、求められる運動強度が全く違うことは明らかでしょう。

電気刺激療法はまだまだ発展途上

他の文献にあたって調べていると、電気刺激療法についてはまだまだわからないことが多く、学界でも様々な議論がされていることが見受けられます。

リハビリテーションの分野で電気刺激療法は,従来,鎮痛や筋力強化などの目的で使用されてい るが,有効性がほとんど証明されていない.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

美顔器ローラーの時に出てきたマイクロカレントと同じく、「肯定も否定もできず、よくわからない」というのが現状なのです。

医療の現場にいる人も有効性に実感がない

この論文では、医療現場で実際に機器を使っている方々ですら、有効性を実感できていないことにも触れられています。

低周波・干渉波装置は所有率の高さに比較して,有効性はあまり感じられていないのが現状のようである.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

この根拠とされているのが、2008年に発表された「運動療法機器・作業療法機器の使用頻度およびその効果」に関するアンケート調査結果です。

日本リハビリテーション医学会が医療機関を対象に行ったもの。医療現場で、運動療法機器・作業療法機器の使用頻度や有効度などについて調べられています。

その中で、患部を温めるホットパックを「非常に有効」とする回答は、 24.8%でした。それに対し、EMSが該当する「低周波・干渉波」は…

その他の物理療法機器では,10%程度であり,あまり有効と考えていなかった .

「運動療法機器・作業療法機器の使用頻度およびその効果」に関するアンケート調査結果

これが医療現場で治療にあたっている方々の実感です。低周波による電気刺激療法は、目に見えるような効果が出るには至っていない分野だと理解するのが妥当なところではないでしょうか。

当たり前すぎる結論

あまりに当たり前な結論ですが、結局のところ、自分の体は自分で動かすしかないのです。

先の論文の結論にもこうあります。

ヒトは自らの意思で動くものであり,決して外部刺激で動かされることは,自然なことではないということを忘れてはいけない.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

真面目な研究の意図的な拡大解釈

電気刺激療法そのものは、これから研究が進むことで、様々な応用が見出されていいくことと思います。

しかし、「この機械を1日数分だけ装着するだけで、腹がやせる!」という売り文句は、美顔器ローラーの時と同じで、研究成果の拡大解釈と言わざるをえないでしょう。

「これさえやれば大丈夫!」といった類の売り文句は、そのほとんどが一過性の「問題対処」に過ぎません。根本的な「問題解決」をめざさない限り、役に立たない物を買わされ続けることになるのですね。

ステマだらけの美顔器「リファカラット」は、効果の根拠が怪しすぎる

PIRO4D / Pixabay

「顔をコロコロする美顔器って、効果があるのでしょうか? 一度調べてください」

今回の調べもの依頼も、美を切実に望む女性からだ。しかし、今回はまだ購入前とのこと。それなら安心して調べられる。

美顔ローラーの火付け役「リファカラット」

美顔ローラーで有名なものといえば、「リファカラット」という商品らしい。たしかに、検索してみると、数多くの口コミブログやサイトが表示される。

予測変換には「リファカラット 効果なし」というものも出てくるが、その検索結果一覧をいくつか読んでみても、明確に否定しているサイトが見当たらない。

不思議に思いながらいくつものサイトを渡り歩く中で、ふと気づいたことがある。大半のサイトの文章構造が不自然なくらい似ているのだ。

ほとんどの文章が似ている

大筋の流れは決まっている。「使って良かった!」という実体験から入り、リファカラットのメーカーが推しているポイントを列挙して褒めたたえる。

  1. マイクロカレント
  2. エステティシャンの手の動きを再現
  3. プラチナムコート
  4. 防水構造

そして、最後は「公式サイトから正規品を買うべき」という結論とともに、広告やアフィリエイトが張られているのだ。

記事作成の安い仕事が募集されている

この手の場合、この類の記事を書かせる仕事がクラウドソーシングで、募集されているのをよく見かける。実際、少し調べただけですぐに見つかった。

美顔器のレビュー記事ライター様募集!初心者の方でも丁寧に指導します♪主婦の方も大歓迎です!報酬アップ有り。商品プロモー ション用記事作成のお仕事です。【1記事3000文字程度1200円】

引用元:https://crowdworks.jp/public/jobs/413195

似たような文章構造の記事は、こうして量産されるのである。

こうなると、商品の効果も怪しく見える。そこで、リファカラットの特徴とされているマイクロカレントについて調べてみた。

マイクロカレントとは?

人体に流れている微弱な電流のことを「マイクロカレント」というのだ。このこと自体は決して珍しい技術でも現象でもない。

そして、この微弱電流を医療に応用する研究している方々がいる。その一つが一般財団法人日本電子治療器学会だ。数ある電気刺激療法の一つに、マイクロカレントが記載されている。

マイクロカレント療法(微弱電流療法)

人間の身体にもともと流れている電流を生体電流といいます。この生体電流に似た微弱な電流を使った治療法がマイクロカレント療法です。
ケガや痛みの治療に効果が高く、スポーツの世界でも積極的に使われています。

引用元:http://nihondenshi.xsrv.jp/hp/?page_id=964

効果は損傷した筋肉の回復

実際に調べてみると、マイクロカレント療法に関する論文がいくつも出てくる。

マイクロカレント刺激が損傷骨格筋の再生に及ぼす影響

MENSは、骨格筋再生能を活性化させることで損傷骨格筋の回復を促すことが示唆された.

引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2008/0/2008_0_A3P2104/_pdf

損傷した骨格筋の回復を促すという現象が報告されているものだ。この論文で注目されている骨格筋とは何かを調べてみると、以下のような記事が参考になった。

骨格筋は私たちが身体を動かすための筋肉です。

引用元:国立病院機構|宇多野病院|関西脳神経筋センター
http://utanohosp.jp/html/patient/know/know_03/know_03_01.html

体を動かすための筋肉を傷めてしまっては、日常生活にも支障をきたしかねない。

だが、体は安静にしていながらも回復を促せるのだとしたら、スポーツ選手を始め、様々な人が助かることだろう。

しかし、これはまだまだ研究段階で、正確なところはわかっていないのが現状だ。次の論文の末尾にはこう書かれている。

美顔効果ではない

損傷骨格筋の再生に及ぼすマイクロカレント(微弱電流)の効果

今後、MENSの損傷骨格筋への分子レベルでの作用機序を解明することは不可欠であり、組組織学的検討をはじめさらなる多角的な検証が必要である。

引用元:http://ci.nii.ac.jp/naid/110007164848

なぜ微弱電流が回復を促せるのかは、まだまだわかっていないのだ。しかも、効果が報告されているのはあくまで「損傷した骨格筋の再生」である。これを美肌効果と同一視するのはどう考えても無理がある。

美顔効果の根拠は見つからない

リファカラットの公式サイトには「なぜ効くのか?」に関する記述が全くない。医療機器ではないから書いてはいけないのかもしれない。しかし、美肌効果を主張するなら、それなりの根拠を示す必要がある。

現状では相談者に「効果がありますよ」とは、とても言えない。「根拠が見つかりませんでした」としか言いようがない。大して根拠がないものを大金を払って買う人がいるだろうか。甚だ疑問である。

コラーゲンは塗っても効果を期待できない?

jniittymaa0 / Pixabay

「…でも…だったら、コラーゲンを肌に塗ることは意味があるんですよね?」

前回、調べもの依頼をくれた女性から、再度依頼を受けた。コラーゲンは食べたところで、あまり効果を期待できないことが前回わかってしまった。

そのことをお伝えしたところ、困り顔の相談者から言われたのが冒頭の質問だ。

ネット上の評判は既に悪い

いつものように検索すると、これまた悲しいキーワードが並ぶ。

「コラーゲン 塗る 効果ない」
「コラーゲン 塗る 意味ない」

今回の相談者からは、もう二度と依頼をされないことも覚悟した方がいいかもしれないな。

そもそも、肌からコラーゲンが吸収されない?

コラーゲンを塗ったところで効果がない理由を美容整形を専門とする医療法人立花クリニックは、こう書いている。

コラーゲンが配合された化粧品や飲料なども販売されていますが、人間の皮膚は簡単に異物を侵入させることはしないので、コラーゲンを外から塗っても皮膚の中には入っていきません。

医療法人立花クリニック:http://www.tachibana-cl.com/aging/lp/supercollagen/

肌に塗ったところで、表面にコラーゲンが乗るだけで吸収されないというのだ。このことに言及しているのは、このサイトだけではない。同様の情報は、他にもたくさん出てくる。

皮膚に直接塗ったコラーゲンはどうでしょうか。タンパク質は皮膚から直接吸収されないので、塗ってもコラーゲンの補充にはなりません。

引用元:医療法人徳洲会 新庄徳洲会病院

Vol.38 コラーゲンは食べても塗ってもお肌は若返りません!

上記は、医療法人徳洲会 新庄徳洲会病院のサイト。どうやら皮膚に関する専門家にとっては、ごく当たり前の情報のようだ。

皮膚が持つバリア機能

言われてみれば当然だが、肌に触れたものをなんでもかんでも吸収するようでは、細菌だらけで有名な携帯電話を使っているだけで、人体が汚染されてしまう。

携帯電話は細菌だらけ、トイレの便座の10倍汚い!

日頃そのようなことにならないのは、人体が持つ「皮膚のバリア機能」が堅固だからだ。しかし、このバリア機能をなんとか乗り越えようと日夜研究を続けている人々がいる。特定の患部に必要な薬剤を届けたい製薬メーカーだ。

皮膚から吸収される成分の特徴とは?

治療を目的として、体内に必要な薬剤を届けようとしても、皮膚が持つバリア機能に阻まれる。人体に悪影響を及ぼさずに、皮膚の奥へ吸収させる方法を探し続けているのだ。

皮膚科学に特化するある製薬メーカーマルホ株式会社のサイトを見ると、さすがにいろいろと詳しく書いてある。医療関係者向けのあるページには、皮膚に吸入されやすい薬の特性が書かれている。

経皮吸収されやすい主薬の特性

  • 分子量が小さい(分子量が500以下)
  • 脂溶性が適度に高い(油水分配係数*が1~4(理想は2~3))

マルホ株式会社:基礎からわかる外用剤

では、コラーゲンはどうか。実は、一つ目の条件すら乗り越えられないのである。

コラーゲンが吸収されない理由

コラーゲンの分子量

分子量が30万もある巨大なコラーゲン分子が表皮というバリケードをくぐりぬけ、真皮の中まではいるとは考えられません。

医療法人社団 鳴海クリニック:http://www.narumi-clinic.jp/cr_show.html?id=76&no=12

コラーゲンを塗っても皮膚の上に乗るだけに過ぎず、吸収はされないのだ。

しかし、化粧品メーカーも黙ってはいない。今度は、「低分子コラーゲン」なるものを開発している。技術的に加工を加え、分子量の小さいコラーゲンを開発したのだ。

それでも、まだ皮膚から吸収されるにはもう一つの条件「脂溶性の適度な高さ」がある。簡単に言えば、適度に脂に溶けることだ。さて、この点でコラーゲンはどうなのか?

皮膚は表皮・角質が物理的にも壁を作っていますので、脂溶性の物質には吸収されるものもありますが、水溶性の成分であるコラーゲンは吸収されません。

南青山スキンケアクリニック皮膚科医師運営:美肌クリニック

悲しい結論である。

コラーゲンは皮膚から吸収されない

結局のところ、コラーゲンは皮膚から吸収するには、分子量が大き過ぎてそもそも皮膚入っていかない物質なのだ。その上、水溶性でもあるため浸透もしていかない。これでは美肌効果など、とても期待できない。

塗ることによる一つの効果

しかし、一つだけ確かな効果がある。保湿性だ。

皮膚の表面に塗ることで一時的な保湿効果はある。ただ、これはあくまで一時的なもの。必要に応じて活用できる場面もあるだろうが、根本的な解決には程遠いと言わざるをえない。

塗っても食べても効果を期待できないコラーゲン

あちこちの店頭に並ぶコラーゲン配合商品はいったい何なのだろうか。

私のような素人が少し調べただけで、効果を期待できないことがよくわかる。専門家でもあるメーカーの研究者に、このことがわからないわけがない。

研究職に従事する方々が自社製品をどのように感じているのか、一度聞いてみたいものである。

疑惑のコラーゲン 食べてもあまり効果は見込めない?

mcengiz21 / Pixabay

「コラーゲンが美肌に効果があることを証明して!」と、美容にずいぶんと入れ込んでいる女性から調べもの依頼を受けました。

たしかに「コラーゲンたっぷり」という売り文句が書かれている商品を見かけることはあります。

ですが、既にヒアルロン酸と同じ匂いを感じるのは私だけでしょうか…。

とにかく、調べてみることにしました。

効果は明らかに疑われている

ただ検索するだけで、

「コラーゲン 効果ない」
「コラーゲン 効果 嘘」

といったキーワードが関連表示されます。調べ始めから、非常に雲行きが怪しい。

中でも、1ページ目で思わず目に入ったのが明治大学科学コミュニケーション研究所のサイト。

タイトルからして、冒頭の女性が悲しみそうです。

「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」

既に疑似科学扱いです。このまま調べていっても大丈夫なのでしょうか。

そもそも、コラーゲンとは?

まず、冒頭でコラーゲンとは何なのかを説明してくれています。

コラーゲンとはタンパク質の一種であり、骨、軟骨、皮膚、角膜など体内の多くの部位に分布している。

引用元:疑似科学とされるものの科学性評定サイト

人間が自らの体を維持するのに、必須なものであることはよくわかります。

しかし、「コラーゲンを食べることによる効果」という点で見ていくと、効果が怪しいこともこのサイトには書かれています。

効果についての疑惑…

たとえば、コラーゲンの広告でよく見かける「翌日に肌がプルプル!」といったものがある。しかし、たとえコラーゲンに美肌効果があったとしても、肌は1ヶ月かけてターンオーバーするため、翌日に実感できる効果が表れることはない(7)。

引用元:疑似科学とされるものの科学性評定サイト

ここまではっきりと否定されていました。

たしかに「コラーゲンたっぷりの○○を食べたから、肌の調子が良い」といった類の売り文句を見たことはあります。

しかし、これは広告が作り出したイメージ戦略の成果なのでしょうね。

よくよく思い出してみれば、食品のパッケージなどでも「コラーゲン何千グラム配合」などは書いてありますが、それがどう作用するのかは書いていないものです。

それもそのはず、薬ではないのですから、効果・効能を謳えないのです。

そして、コラーゲンが体に及ぼす影響は「その程度なのだ」と理解しておいてちょうどよいのです。

長期的に摂取した場合は?

しかし、長期的に継続的に摂取し続けた場合はどうなのでしょうか。

調べてみると、こちらも研究者が調べた結果がいくつか出てきます。

コラーゲンナビ

まさにコラーゲンの味方をするサイトです。

ポジショントークであることも考慮しながら読み進めていくと、このような研究が紹介されています。

1日5gのコラーゲンペプチドを4週間摂取することで、30歳以上の被験者では、肌の角質水分量の上昇が認められました(大原ら 日本食品科学工学会誌 56, 137-145, 2009)。

引用元:そうだったんだ!コラーゲン!!~コラーゲンが効くメカニズム解明~

ようやく、効果があるという根拠が出てきました。

実際、上記以外にも効果があることを主張する論文は存在します。

しかし、一口にコラーゲンと言っても、専門家が厳密に見ていくと、様々な種類があるとのこと。

しかも、それぞれに役割も違うといったこともこのサイトには書いてあります。

残念ながら「わからない」が結論

とはいえ、まだまだ研究段階であることも事実。このことも合わせて記載されています。

このあたりは、研究者として非常にフェアな書き方をしてくれていますね。

ある意味、「コラーゲン擁護派」とも言える立場の人が発するこの言葉が最も現状を表しているのではないでしょうか。

コラーゲンペプチドは、まだまだわからないことが一杯あります。

引用元:http://collagen-net.com/publication/event/report2014no04

そう、まだまだわかっていないのです。

一方、先に紹介した「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」での結論は、コラーゲンについてはかなり手厳しい。

総評

疑似科学~未科学

引用元:疑似科学とされるものの科学性評定サイト

効果を主張できるほどの根拠がないというのが現状でしょう。

わざわざ買うほどのものではない

疑似科学とははっきり言えば「間違った科学」です。

コラーゲンを食べることによる効果は、悪ければそのレベル。

良くても「科学的にまだよくわからない」という程度のものに過ぎないのです。

現時点ではわざわざ費用をかけてまで、特別なサプリメントなどを購入することはとてもおすすめはできません。

今後の研究成果次第では結論も変わるかもしれませんが、それは研究者が仕組みを解き明かしてくれてからになります。

今回の相談者に、調べた内容をお伝えするのは気が引けるなぁ。

健康を求めて商品を買う前に、必ず一度は見ておくべき3つのサイト

ヒアルロン酸サプリメントに効果は見込めるのか?

Gadini / Pixabay

「新聞の広告で『ヒアルロン酸』の健康食品を見かけたんだが、効果あるのかな? どうも最近ひざが痛くて…」
という相談を受けました。

ありがたいことに、私はひざなどの関節に痛みはありませんから、この類の広告は全く目に入っていませんでした。

今回依頼をいただいて、初めて興味を持ち、調べてみました。

口からヒアルロン酸を摂取しても効果がない

とりあえず、検索してみます。

いつものように雑多な情報が出てきますが、ひとまず上から順番に見てみましょう。

一番上に表示されたのは、美容皮膚科 五本木クリニックの記事です。

ヒアルロン酸の効果と副作用を詳しく知ってからご使用ください、失敗しないために!

豊富な専門知識に基づいて詳しく書いてくれています。さすがは医師。

私の知りたがりの虫が刺激されて、思わず他の記事も読み込んでしまいました。

さて、今回の主題であるヒアルロン酸についですが、

■飲むヒアルロン酸(サプリメント)は効果ありません

引用元:ヒアルロン酸の効果と副作用を詳しく知ってからご使用ください、失敗しないために!

とはっきり書かれています。

調べ始めてすぐに否定的な意見に出会ってしまいました…。

今回の調べものは、相談者が喜ぶ結果にはならなさそうな予感です。

上記のサイトによると、ヒアルロン酸は人体に必要な成分であることは確かです。

しかし、口から取り入れても効果は見込めないとのこと。

その詳しい理由もこの記事では書かれています。

このサイトは相談者にもご紹介しておきましょう。

効果があるという医学的証明はない

五本木クリニックの次に表示されたのは、wikipediaです。

このサイトは内容がアテになるときもあれば、見当違いも甚だしいときもあります。

とはいえ、読み物としてみればなかなかにおもしろいものです。

参考程度に見てみると、ヒアルロン酸のページにわざわざ「経口摂取」という項目が設けられています。

その結論には…

医学的に効果を証明されていない

引用元:Wikipedia – ヒアルロン酸

Wikipediaにすらここまで書かれるようでは、わざわざサプリメントを買う必要はないでしょうね。

ヒアルロン酸の本来の使い方

Wikipedia以降の検索結果も見てみると、ヒアルロン酸には本来の使い方があるようです。

直接関節に注射したり、皮膚に塗ったりすることです。

これらは医薬品としてのヒアルロン酸を作っているメーカーのサイトを見れば、よくわかります。

例えば、科研製薬株式会社。

医療の現場でヒアルロン酸がどのように使われているのかを垣間見ることができます。

ヒアルロン酸と関節痛の情報サイト

注射や塗布といった使い方が紹介されています。

というより、それだけです。

サプリメントのような形で口から摂取する話は一切出てきません。

そのために作っていないのですから当然です。

ヒアルロン酸商法は決して新しくない

他のサイトをいくつか読んでいる中で、このようなサイトも見つけました。

・米島勉のセカンドオピニオン

ヒアルロン酸は飲んでも効かない―なぜこんなものが横行するのか

飲むヒアルロン酸ではなぜ効果を見込めないのかを詳しく説明してくれています。

中でも、私が「あれ?」と思ったのが日付です。

記事の投稿日は、2008年なのです。今から8年も前です。

この頃からすでにヒアルロン酸サプリメントは効果が疑問視されていたのですね。

にもかかわらず、いまだに新聞広告が掲載されていることに驚きを隠せません。

サプリメントメーカーは、よほど儲かっているのでしょうねぇ。

この事態をメーカーの研究者はどう思っているのでしょうか…。

研究者であれば口からヒアルロン酸を摂取しても大して効果がなことはよくわかっているはずです。

仕事だからと割り切っているのでしょうか。一度その本音を聞いてみたいところです。

費用に見合う効果は見込めない

相談者には「費用に見合う効果は見込めないから買わないことをお勧めしますよ」と返事をしました。

本人も怪しいなと思ってはいたようで、あっさりと諦めていました。

そもそも大して効果を見込めないからこそ、医薬品にはならずサプリメントにしかならないのです。

人体に対して何らかの明らな影響を与えるなら、それはすでに薬物です。

そんなものが横行すると危ないから規制の対象となっているのです。

良くも悪くも体に影響を与えないからこそ、サプリメント・健康食品として放置されていると理解するのが妥当でしょう。

健康を求めて商品を買う前に、必ず一度は見ておくべき3つのサイト


参考サイト
美容皮膚科 五本木クリニック
wikipedia – ヒアルロン酸
ヒアルロン酸と関節痛の情報サイト
米島勉のセカンドオピニオン