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腰痛でお悩みの方にぜひ読んでほしい『腰痛診療ガイドライン』

腰痛

健康食品や健康サービスを買う前に、根拠があるのかどうかを調べる時に有効なサイトは以前にもご紹介しました。

健康を求めて商品を買う前に、必ず一度は見ておくべき3つのサイト

同じように、様々な治療法についても根拠を示しながら、情報を公開してくれているサイトを探していました。

すると、元・医療関係者の知人があるサイトを教えてくれました。

医療関係者が閲覧するためのサイト

医療情報サービスMinds(マインズ)

厚生労働省から事業委託を受けた組織が科学的根拠に基づき、情報発信をしてくれているサイトです。

私は存在を知らなったのですが、10年以上も前から公開されていたのですね。

ここでは本来なら医療関係者が閲覧する情報まで読むことができます。

とはいえ、私たちは素人ですから、これらの情報だけで独断してはいけないことは確かです。

しかし、参考になる情報がこうして公開されていることは知っておいて損はありません。

腰痛の人は必見『腰痛診療ガイドライン 2012』

例えば、腰痛でお困りの方は、ぜひ一度この『腰痛診療ガイドライン 2012』を読んでおくといいでしょう。

章立ては以下の通り。

  • 第1章 定義
  • 第2章 疫学
  • 第3章 診断
  • 第4章 治療
  • 第5章 予防

すでに腰痛でお困りの方が必要とするのは、第4章の「治療」でしょう。

腰痛に有効だという根拠がある治療について

目次を列挙しますので、気になる箇所があればぜひ読んでみてください。

CQ 8. 腰痛の治療に安静は必要か
CQ 9. 腰痛に薬物療法は有効か
CQ 10. 腰痛に物理・装具療法は有効か
CQ 11. 腰痛に運動療法は有効か
CQ 12. 腰痛に患者教育と心理行動的アプローチ(認知行動療法)は有効か
CQ 13. 腰痛に神経ブロック・注射療法は有効か
CQ 14. 腰痛に手術療法(脊椎固定術)は有効か
CQ 15. 腰痛に代替療法は有効か
CQ 16. 腰痛の治療評価法で有用なものは何か

引用元:『腰痛診療ガイドライン 2012』

専門家にとって当たり前なことかもしれませが、私のような素人にとっては、驚く内容が少なくありません。

治療
SilasCamargo / Pixabay

急性腰痛には安静が必ずしも有効な治療法とはいえない

腰痛のときは、ゆっくり休むといいのだと思い込んでいました。

ところが「ベッドの上で安静にする」のは効果が低いという報告があるだそうです。

むしろ、無理のない範囲で、活動を維持した方がよいというのは、本当に驚きです。

運動療法が急性腰痛に効果がないけど、慢性腰痛に効果がある(しかも、有効なエビデンスも存在する!)

急性腰痛について「運動療法が痛みの軽減に差がない上に、機能回復にも効果が認められない」とはっきり書かれています。

でも、慢性腰痛には「効果がある」と明記されています。

急性と慢性では、対応策が全く違ってくるのですね。

運動の種類によって効果の差が認められない

腰を曲げるか伸ばすかという運動の違いは、効果の大小にあまり関係がないとのこと。

これも驚きです。

どの運動が最も効果があるのか?を追求するよりも、まずは運動をすることが先決なようです。

認知行動療法は、亜急性・慢性腰痛の治療に有用である

腰痛で心理療法が出てくるとは思いませんでした。

しかも、有効であるというエビデンスが複数あることにも驚きです。

結局、自分で運動する習慣を少しずつでもつけることが有効なのですね。

上記に紹介したのは、本当にごく一部です。

ぜひ、気になった箇所を読み込んでみてください。

ただ、運営母体は天下り先としてWeb上では叩かれている

 

最後に、このサイトの運営母体が気になりました。

法人名は「公益財団法人日本医療機能評価機構」。

どうやら、病院の評価を下している組織のようです。

WEB上では「ただの天下り先だから、存在価値なし」などと叩かれています。

疑問を抱く人は、他にもいるようで、Yahoo知恵袋にも以下のような質問があるほどです。

病院機能評価を取得することはどういったメリットが誰にあるのですか?

機能評価をしてもらった認定をもらうために、数百万も払えと言われたら、誰でも疑問を抱くことでしょう。

しかし、医療関係の情報を握っているのは確かです。

実際、医療情報サービスMinds(マインズ) は、非常に参考になります。

情報に罪はありませんから、ぜひとも活用させてもらいましょう。

くしゃみをする度に腰が痛んでお困りの方へ

腰痛

「くしゃみが出ると腰が痛いのですが、何とかならないでしょうか?」というなんとも切実な調べもの依頼をいただきました。

私は医者ではないので、まずは何よりも「病院に行くこと」をお勧めしました。

その上で、「とりあえずできること」を探してみました。

アテにできそうなサイトが少ない?

調べてみて驚いたのですが、依頼者と同じように「くしゃみをすると腰が痛い…」とお困りの方が非常に多いのです。

それに対して何らかの根拠(エビデンス)も示しながら、解決策を提示しているサイトが見つけられませんでした。

そこで、専門家が書いておられていて、参考になりそうなものをいくつかピックアップしてみました。

簡単な解決策は「物に掴まる」

いくつかある方法の中で、最も簡単な方法はこちらです。

くしゃみをする瞬間、物にしっかり掴まりましょう。

引用元:こころ接骨院

このことを知っているだけで楽になるのだとしたら、とても重要な知識ではないでしょうか。

依頼者がこのことを知らなければ、たったこれだけでも調べた甲斐があります。

床に膝をつく・壁に体をつけるのも有効

他にも以下のような対策も見つけました。

①前傾姿勢になると痛いなら、最初から少し反った姿勢になる。
これは大幅に反る必要はありませんが、気持ち反った感じでいいです。

②膝を床についてくしゃみをする

③壁に体をつけてする

引用元:滝沢中央整骨院・整体院

とにかく、くしゃみの勢いを腰だけで受けないようにするのが重要なようです。

壁に体をつけるのも衝撃が腰に直接行かなくなりそうで、良さそうです。

しかし、くしゃみの前兆を感じてから壁に向かっても、間に合うかどうかが少し心配ではあります。

たまたま、壁付近にいるときはすぐに使えますね。

床も壁も使えないときはお腹に力を入れる

腹
Madeinitaly / Pixaba

それでは、会社や外出先などで、床も壁も使えないときはどうすればいいのでしょうか。

引き続き調べ続けていくと、こちらの院長さんがそのためのコツを書いてくれていました。

「お腹に力を入れる」が基本です。

引用元:埼玉のわらびカイロプラクティックセンター

ただ、これだけでは伝わらないこともあるようで、より詳しい手順も教えてくれています。

背中を丸めて両手でわき腹をしっかり押さえる
背中を丸めて両脇でしっかり肋骨を押さえる
背中を丸めて壁や柱をしっかり持つ

引用元:埼玉のわらびカイロプラクティックセンター

お腹への力の入れ方がわかれば、上2つの方法でくしゃみをしのぐことができそうです。

そして、やはりここでも登場するのが壁や柱に掴まる方法です。

何かに掴まる方法の効果を検証した論文が存在する

気になって調べてみると、論文サイトで以下のものを見つけました。

くしゃみ時における腰部負担の分析

くしゃみで腰に衝撃が伝わることを「腰部負担」と言うのですね。

腰痛を研究者がまじめに言葉にすると、ずいぶんと雰囲気が変わります。

タイトルは硬く見えますが、この論文は要するに「くしゃみをするときは何かに掴まるといいと言われているけど、本当かどうかを調べてみた」というものです。

「たかだかくしゃみで腰が痛いくらいで、大げさな…」と思う方もおられるかもしれませんが、そこをきっちり検証するのが研究者。

ですから、この研究には5名もの専門家がかかわっておられます。

そして、当然ながら設備も本格的。

 

  • 赤外線反射マーカー 32個
  • 床反力計 4枚
  • 赤外線カメラ12台を用いた三次元動作解析装置
  • 筋活動を計測する表面筋電図計

 

合計で、いったいいくらになるのでしょうか。

これらの計測器を使って、くしゃみをしたときの筋肉の収縮や腰(椎間板)などへの影響を計測するのです。

そして、最後にくしゃみの実験には欠かせないアイテムも忘れません。

くしゃみの誘発にはティッシュ ペーパーで作成した“こより”を使用

引用元:くしゃみ時における腰部負担の分析

ここだけは、ずいぶん身近なアイテムです(笑)。

ここまで書かなくても…と思うのですが、他の方々が再現実験をできるようにきっちりと書いておくのが研究者なのです。

最も大事なのは、この実験の結果です。

くしゃみをする時には前方の机に両手をついた姿勢で行うと腰への負担が軽減できると考えられた

確かに効果があるのです。

とはいえ、すべての仕組みが解明されたわけではありませんから、今後の研究次第では検証内容が変わることもあるでしょう。

しかし、現時点では一つの根拠として、主張できる数値があることは非常に有意義です。

これらは早速、依頼者にお伝えする必要がありますね。

今回は喜んでもらえそうな調べものになって、本当によかったです。