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化粧品が浸透していいのは皮膚の表面0.02mmだけ

化粧品

「肌に塗ると吸収されて、効果に繋がる」と謳っている商品を数多く見かけます。

しかし、コラーゲンなどの美容商品を調べると、皮膚への吸収はあまり期待できないことがわかってきました。

では、この皮膚は、いったいどのような構造をしているのでしょうか。気になって調べてみました。

皮膚の表面で重要な働きをする角質と皮脂のブロック塀

「肌のテカリ、脂っぽさを抑えたい」といった肌のお困りごとの一つとして、よく悪者扱いされてしまうのが皮脂(ひし)。

しかし、皮膚の一部としては、非常に重要な機能を果たしています。

それが「防壁と保水」です。

皮膚の最も表面に存在する「角質層(かくしつそう)」で、細胞同士をつなぎ合わせるように詰まっているのが皮脂なのです。

これにより外界と遮断しながら、また皮膚内部の水分を保つ役割を果たしています。

よく例えられるのは「角質がレンガ、皮脂がセメント」という説明です。

この頑丈なバリア機能があるからこそ、そう簡単には外界からの異物を侵入させないのです。

角層は同じ厚さのプラスチック膜並みの水の通しにくさを持っているのです。

引用元:角質層(表皮の中で最も外側の層)の解説と働き

だからこそ、人は日々様々なものに触れながら、病気にならずに生きていけるのです。

触れたものを見境なく体内に吸収していたら、とても生存していられません。

実は、化粧品が活躍する舞台は0.02mmの角質層だけ

この角質層、とっても薄いものです。

皮膚表層の平均約0.02mmしかありません。

その薄さから、ラップ一枚分とよく表現されます。

化粧品や美容液などの広告では、皮膚の奥深くまで吸収されているかのような表現を見かけますが、あれはあえて誤解されるような演出をしているに過ぎません。

皮膚の構造

上図の黄色い部分にしか作用しないのです。

いくらなんでもあまりに狭い…。

もっと言えば、薬機法(旧・薬事法)によって角質層の奥にある真皮層に浸透させる作用を謳うことは禁止されています。

化粧品の作用が及ぶ範囲は、角質層までとなっているため、真皮に浸透し作用する内容の広告はできません。

引用元:京都市-化粧品に関する事例

それより奥は、医薬品の領域なのです。

厳しい基準のようですが、人体に有害な物質を体内に送り込むような商品が出てこないようにするためには、必要な措置といえるでしょう。

浸透するには分子量500以下という条件もクリアする必要がある

法律による規制があるからとはいえ、皮膚のごく表面に乗るだけのものにどれほどの効果が期待できるのでしょうか。

広告の表現として「浸透」と書けないだけで、本当は浸み込んでいるのでしょうか。

しかし、この点においても、吸収される分子量の問題も残っています。

分子量が500以下でないと真皮まで届かないことは、コラーゲンについて調べたときに判明したとおりです。

分子量の問題で、真皮まで浸透しない成分の一部をまとめてくれているサイトがありました。

<分子が大きくて肌に浸透しない美容成分>

コラーゲン(分子量10万)、ヒアルロン酸(分子量:100万)、EGF・FGF(分子量:6000)、タンパク質(分子量:5000~4万)

引用元:東洋美容鍼灸院|美容成分の浸透

これらはあくまで皮膚の表面に乗るだけなのです。

化粧品の効果とは果たして…

調べれば調べるほど、これほど疑問が湧いてくるとは思っていませんでした。

昨今、様々な美容成分が次々と出てきていますから、それなりに科学的な根拠があるものだと思っていました。

実際、研究者の方々が実験する場合には、何らかの効果は出ているのだと思います。

だからこその研究論文です。

でも、その効果を商品がどこまで再現できているのかは別なのかもしれません。

ヒアルロン酸もただ塗るだけであれば表面の保湿にしかなりません。

しかし、「皮膚の下に注射」といった使い方をすることで、役割が大きく変わることなどはその一例でしょう。

果たして、ただ表面の0.02mmに留まるだけの化粧品にはいったいどれほどの期待ができるのか…。

引き続き、希望のある情報にあたるまで調べ続けます。

「フジ『嫌われる勇気』への日本アドラー心理学会の抗議」に概ね同意

独学

フジテレビが放送するドラマ『嫌われる勇気』に対して、日本アドラー心理学会が抗議文を出しました。

日本アドラー心理学会による抗議文

その内容には、概ね同意しています。

私もアドラー心理学を学ぶ一人として、思うところがあるので書かずにはいられなくなりました。

7年前からアドラー心理学を独学してきた者として…

私は2010年頃からアドラーを知り、独学で学んできました。

とはいえ、所詮は独学ですから素人に過ぎません。

だからこそ、少しでも学びのヒントがあればと思い、ドラマは初回から見ていました。

しかし、まだこの程度の学びしかない私から見てもドラマの内容は本当にひどいものです。

見るたびに「セリフが上滑りしている…」と感じていました。

ドラマは「嫌われる勇気」を勘違いしている

ドラマの主人公は作中で「ナチュラルボーンアドラー」などと呼ばれています。

生まれつきアドラー心理学を体現しているとのこと。

しかし、決してアドラー心理学の実践者などではありません。

たしかに、岸見一郎氏の著書には

「自由とは、他者から嫌われることである」

引用元:『嫌われる勇気』 P.162

とあります。

しかし、次のページにはこうもあります。

「わざわざ嫌われるような生き方をしろとか、悪行を働けといっているのではありません。そこは誤解しないでください」

引用元:『嫌われる勇気』 P.163

決して「嫌われろ」ということではないのです。

あくまで「嫌われることを恐れずに、対人関係に向き合いましょう」というものです。

しかし、残念ながらドラマの主人公は「ただ嫌われる人」に成り下がっています。

他者に配慮もせず、他者の存在を無視するかのように振舞っています。

対話を重視するアドラー心理学とは全く相容れません。

これではアドラー心理学が誤解されるだけ…。

真剣に学ぶ方々から抗議の声が上がるのも致し方ないでしょう。

「課題の分離」についても大事なことを伝えていない

また、アドラー心理学の中でも非常に重要な「課題の分離」についても、ドラマでは最も大事な点が抜けています。

それは著書『嫌われる勇気』のこの部分です。

課題の分離は、対人関係の最終目標ではありません。むしろ入り口なのです。

引用元:『嫌われる勇気』 P.153

他者と良好な対人関係を築くための入り口に過ぎないのです。

ドラマでは、分離しただけでスッキリしたかのような登場人物がいました。

これは誤解を生みます。

課題の分離で完結してしまっては、ただ社会と自分を切り離してしまうだけ。

それではアドラーがめざす理想「共同体感覚」には届きません。

孤立するだけです。

社会的な存在である人間にとって、孤立は向かうべき場所ではありません。

そのようなことをアドラーが説くわけがないのです。

ただ、ドラマの打ち切りだけはやめてほしい

補足
Alexas_Fotos / Pixabay

今回の抗議について「概ね同意」としたのは、結論が少しだけ違うからです。

私はドラマをこのまま打ち切りにしてほしくありません。

このまま終わってしまえば、アドラー心理学が歪んだ形で世間に伝わってしまいます。

それだけは避けてもらいたい…。

きっとドラマをきっかけに「アドラー心理学」「嫌われる勇気」を知る方も多いでしょう。
(視聴率が低いから影響は小さいという意見もありますが…)

アドラー心理学が少しで広まるきっかけを作ってくれたことには感謝しています。

しかし、アドラー心理学を「ただ嫌われる人」の心理学であるかのように表現されることには、残念に思います。

ドラマを続けていれば、今後の展開で説明が足りていない内容を補うこともできるでしょう。

ドラマ制作の方々には、ぜひ頑張ってもらいたいと切に願っております。


『嫌われる勇気』
著者:岸見 一郎、古賀 史健

アドラー心理学そのものは、非常に有益な学びに溢れています。

もし、ドラマがきったけだったとしても、気になった方は本を読んでみてください。

以下の2つの記事でもアドラーには触れています。

天職と出会うためにアドラー心理学を活かせた人の話

仕事論としても秀逸な良書『コンセプトのつくりかた』

Windows10のアップデートが失敗するのは、MacTypeが原因かもしれない

Windows

Windos10のアップデートで、私と同じエラー表示がされ、失敗している方のお役に立てれば幸いです。

表示されていたエラーはこちら。

  • 0x8007002C – 0x4000D
    MIGRATE_DATA操作中にエラーが発生したため、インストールはSECOND_BOOTフェーズで失敗しました。
  • 0x1900101 – 0x4000D
    MIGRATE_DATA操作中にエラーが発生したため、インストールはSECOND_BOOTフェーズで失敗しました。

同様のエラーにお困りの方のお力になれれば幸いです。

また、解決にあたり、たくさんのサイトにお世話になりました。

お礼もかねて、まとめたいと思います。

エラーの原因はMacType

結論から言うと、私の場合はMacTypeが原因でした。

答えがわかれば簡単なのですが、思いつかなかった…。

Windowsのフォントを劇的にきれいにしてくれるので、個人的には気に入っていたソフトウェアです。

最新版では対処もされているようなので、Windows10でも使えるとのこと。

ただ、仕事でも使っているPCなので、エラーが起きる可能性を含むものは極力避けたい…。

残念ながら、最終的にアンインストールすることにしました。

実は昨年の8月からアップデートが失敗したままだった

私のPCはつい先日までWindows10 Anniversary Updateに失敗しっぱなしだったようです。

Windows10にしてから更新は基本的に勝手にされるので、チェックもしていませんでした。

定期的にアップデートされているかどうかは、確認しておいた方がいいかもしれません。

それにしても、昨年の8月から更新できていなかったとは…。

アップデートを開始するも途中で止まる…

気づいてからアップデートをすると、ダウンロードはできるのですが、再起動中に止まってしまいます。

そして、表示されるのが

0x8007002C – 0x4000D
MIGRATE_DATA操作中にエラーが発生したため、インストールはSECOND_BOOTフェーズで失敗しました。

というエラー表示。さて、どうしたものか。

試した対策法

Windows Updateが終わらない問題の対処方法 2017年1月版

参照元:ぼくんちのTV

Windows関連のエラーがあったときは、必ずといっていいほどお世話になるサイトです。

こちらのページの後半に

効果のあるPCメンテナンス (7 / 8.1 / 10 共通)

参照元:ぼくんちのTV

という項目があります。

ここに試してみるといい方法を8つ掲載してくれています。

最初は普通に1から順番に試していきました。

1だけでは症状は何も変わりませんでした。

2についてはセキュリティソフトのアンインストールまで、やってみましたが、これもだめ。

3と4も終えても結果は変わらず、手順5にいきました。

すると、サイトの導入部分に

正常に実行できなかった場合、Windows の調子はさらに悪くなってしまいます。以下コマンドの実行は自己責任でお願いします。

参照元:ぼくんちのTV|調子が悪くなった Windows Update を コマンドプロンプト で修正する方法

とあります。

怖がりな私は、あっさりおび、他の方法を探しました(笑)。

ページをそのまま下までスクロールすると、新たなページへのリンクを貼ってくれています。

Windows 10/8.1 で Windows Update ができない・失敗してしまう場合の対処法

なんとMicrosoftが配布している修正ツールを紹介してくれています。

これなら私なんかにでも非常に実行がしやすい!

修正ツールを実行するとエラー表示が変わった

早速ダウンロードして実行すると、次々と「解決済み」と表示されていきます。

そして、再度アップデートしてみました。

進みはしたが、今度は別のエラーが出る

朝起きて見てみると、相変わらずエラーが表示されていました。

0x1900101 – 0x4000D
MIGRATE_DATA操作中にエラーが発生したため、インストールはSECOND_BOOTフェーズで失敗しました。

エラーはエラーなのですが、表示内容が変わっています。

少しは進んだのだろうか…。

解決の糸口はクリーンブート

解決の糸口
geralt / Pixabay

エラーの理由を探し求めて、ようやく一つの方法を見つけました。

Windows7→10へのアップグレード(悪戦苦闘編)

こちらのサイトで見つけたクリーンブートです。

これを実行すると、アップデートがウソみたいにあっさりうまくいきました。

無事にWindows10 Anniversary Updateが適用されています。

いやはや、本当に助かった。

クリーンブートを解除するとWindowsが起動できない!

そして、クリーンブートを解除して、再起動すると、ログインに入る前に落ちる!

ログインすらできないのです。

慌ててセーフモードで再起動すると、無事に起動ができて一安心。

その後、大丈夫そうなものからブートのチェックを戻していくと、ようやく原因が判明しました。

Mactypeです。

実は、以前から有名なエラーだったようで、MacTypeのことさえ思いつけば解決策はあちこちに載っていました。

MacTypeが原因でWindows10 Anniversary Updateが失敗した

カンの悪い私は思い至らなかった…。

もし、同様の症状でお困りの方がおられたら、少しでも参考になれば幸いです。

お世話になったサイト制作者の方々、本当にありがとうございます!

くしゃみをする度に腰が痛んでお困りの方へ

腰痛

「くしゃみが出ると腰が痛いのですが、何とかならないでしょうか?」というなんとも切実な調べもの依頼をいただきました。

私は医者ではないので、まずは何よりも「病院に行くこと」をお勧めしました。

その上で、「とりあえずできること」を探してみました。

アテにできそうなサイトが少ない?

調べてみて驚いたのですが、依頼者と同じように「くしゃみをすると腰が痛い…」とお困りの方が非常に多いのです。

それに対して何らかの根拠(エビデンス)も示しながら、解決策を提示しているサイトが見つけられませんでした。

そこで、専門家が書いておられていて、参考になりそうなものをいくつかピックアップしてみました。

簡単な解決策は「物に掴まる」

いくつかある方法の中で、最も簡単な方法はこちらです。

くしゃみをする瞬間、物にしっかり掴まりましょう。

引用元:こころ接骨院

このことを知っているだけで楽になるのだとしたら、とても重要な知識ではないでしょうか。

依頼者がこのことを知らなければ、たったこれだけでも調べた甲斐があります。

床に膝をつく・壁に体をつけるのも有効

他にも以下のような対策も見つけました。

①前傾姿勢になると痛いなら、最初から少し反った姿勢になる。
これは大幅に反る必要はありませんが、気持ち反った感じでいいです。

②膝を床についてくしゃみをする

③壁に体をつけてする

引用元:滝沢中央整骨院・整体院

とにかく、くしゃみの勢いを腰だけで受けないようにするのが重要なようです。

壁に体をつけるのも衝撃が腰に直接行かなくなりそうで、良さそうです。

しかし、くしゃみの前兆を感じてから壁に向かっても、間に合うかどうかが少し心配ではあります。

たまたま、壁付近にいるときはすぐに使えますね。

床も壁も使えないときはお腹に力を入れる

腹
Madeinitaly / Pixaba

それでは、会社や外出先などで、床も壁も使えないときはどうすればいいのでしょうか。

引き続き調べ続けていくと、こちらの院長さんがそのためのコツを書いてくれていました。

「お腹に力を入れる」が基本です。

引用元:埼玉のわらびカイロプラクティックセンター

ただ、これだけでは伝わらないこともあるようで、より詳しい手順も教えてくれています。

背中を丸めて両手でわき腹をしっかり押さえる
背中を丸めて両脇でしっかり肋骨を押さえる
背中を丸めて壁や柱をしっかり持つ

引用元:埼玉のわらびカイロプラクティックセンター

お腹への力の入れ方がわかれば、上2つの方法でくしゃみをしのぐことができそうです。

そして、やはりここでも登場するのが壁や柱に掴まる方法です。

何かに掴まる方法の効果を検証した論文が存在する

気になって調べてみると、論文サイトで以下のものを見つけました。

くしゃみ時における腰部負担の分析

くしゃみで腰に衝撃が伝わることを「腰部負担」と言うのですね。

腰痛を研究者がまじめに言葉にすると、ずいぶんと雰囲気が変わります。

タイトルは硬く見えますが、この論文は要するに「くしゃみをするときは何かに掴まるといいと言われているけど、本当かどうかを調べてみた」というものです。

「たかだかくしゃみで腰が痛いくらいで、大げさな…」と思う方もおられるかもしれませんが、そこをきっちり検証するのが研究者。

ですから、この研究には5名もの専門家がかかわっておられます。

そして、当然ながら設備も本格的。

 

  • 赤外線反射マーカー 32個
  • 床反力計 4枚
  • 赤外線カメラ12台を用いた三次元動作解析装置
  • 筋活動を計測する表面筋電図計

 

合計で、いったいいくらになるのでしょうか。

これらの計測器を使って、くしゃみをしたときの筋肉の収縮や腰(椎間板)などへの影響を計測するのです。

そして、最後にくしゃみの実験には欠かせないアイテムも忘れません。

くしゃみの誘発にはティッシュ ペーパーで作成した“こより”を使用

引用元:くしゃみ時における腰部負担の分析

ここだけは、ずいぶん身近なアイテムです(笑)。

ここまで書かなくても…と思うのですが、他の方々が再現実験をできるようにきっちりと書いておくのが研究者なのです。

最も大事なのは、この実験の結果です。

くしゃみをする時には前方の机に両手をついた姿勢で行うと腰への負担が軽減できると考えられた

確かに効果があるのです。

とはいえ、すべての仕組みが解明されたわけではありませんから、今後の研究次第では検証内容が変わることもあるでしょう。

しかし、現時点では一つの根拠として、主張できる数値があることは非常に有意義です。

これらは早速、依頼者にお伝えする必要がありますね。

今回は喜んでもらえそうな調べものになって、本当によかったです。

仕事論としても秀逸な良書『コンセプトのつくりかた』

concept

コンセプトの重要性を語る人はあちこちにいます。

特に、ビジネスにおいては、いつしか必須であるかのようになりました。

しかし、なぜかずっと意味がよくわからない言葉です。

そのせいか、コンセプトを考え出すと「売るための!」「ターゲットに響かせる!」といった浅いとらえ方に囚われてしまう傾向にあります。

ですが、読後にとても優しい気持ちになれる本が「コンセプトのつくりかた」を教えてくれました。


『コンセプトのつくりかた』
著者:玉樹 真一郎

本書で紹介される手法そのものは、付箋にネタを書き込み、広げていくもの。

これ自体に目新しさはあまり感じません。

しかし、ノウハウよりも重要なのが、背景にある考え方・思いです。

とても優しいものを感じる一冊なのです。

Wiiのコンセプトメイクを追体験しながら学べる本

著者の玉樹氏は、任天堂でWiiの企画担当者だった方です。

本の構成を大きく分けると、前半と後半に分かれます。

前半は、玉樹氏のコンセプトに関する考え方について。

後半は、コンセプトを実際に作った事例をWiiをテーマに、小説仕立てで紹介してくれます。

ゲームの概念を大きく変えたWiiがどのようにして生まれたのかを追体験できるのです。

そもそも「コンセプト」とは何なのか?

コンセプトに関する最初は「コンセプトとはどういうものなのか?」について書かれています。

ある意味、最も大事なところです。

まず、最初にコンセプトは

ものづくりの中に存在している

引用元:『コンセプトのつくりかた』 P.22

ものだと教えてくれます。

そう、ものづくりの一部なのです。

ここでいう「もの」は形あるものに限りません。

サービスやイベントなどの無形のものも含みます。

コンセプトの目的は「世界を良くする」こと

世界
qimono / Pixabay

そして、次に「つくりたいもの」の目的を明らかにしてくれます。

これが最も大事なところかもしれません。

「コンセプトは、世界を良くする方法」

引用元:『コンセプトのつくりかた』 P.27

「世界を良くするため」とても分かりやすくて、心に残る表現です。

こうして言葉にしてしまえば、当たり前なことかもしれません。

しかし、これほど集約された表現は類を見ないように思います。

似たような表現として「お客様第一」「顧客満足」「従業員満足」などは、今までにもたくさん目にしてきました。

「世界平和」「人類の恒久平和」などでは、自分とはまったく無関係に感じてしまいがちです。

「顧客第一」みたいなものでは、もはや「そんなの当たり前じゃないか」「よくもまぁきれいごとを…」と思えてしまい、これも力ある表現とはいえないでしょう。

私は販売促進やマーケティングには私も強い関心を持っているので、たくさんの本を読んできました。

コンセプトの定義についての様々な表現に出会ってきましたが、これほど響く表現はなかったように思います。

「良し悪し」を決めるもの

では、何をもって「良い、悪い」を判断するのでしょうか?

世界には絶対的な「良し悪し」は存在しません。

そこで、一つの解を玉樹氏は提示してくれています。

個々人の「純然たる欲求」です。

コンセプトが向かうビジョンは

その欲求が心に忠実でさえあればあるほど歓迎すべきです。他の細かいことは放っておいても構いません。

引用元:『コンセプトのつくりかた』 P.66

と、玉樹氏は言います。

ここから先はあくまで、私の勝手なまとめですが「やりたい、なんとかしたい」などは、すべて「良い」ということではないでしょうか。

その前提としておそらく、玉樹氏は「人間」という存在を信じておられるのだと思います。

このあたりは、アドラー心理学でいう「他者信頼」を実践されている現れかもしれません。

この「人間への信頼」に基づいた「コンセプトのつくりかた」は、終始一貫して優しさに満ちています。

それがこの本の読後感の心地よさに繋がるのです。

玉樹氏のコンセプト観

95ページには玉樹氏が考えるコンセプトをぎゅっと凝縮して、言葉にしてあります。

コンセプトは、ものづくりによって世界を良くする方法であり、
あなたがしあわせに生きられる方法。

数字を除く母国語の文字20字程度の言葉で表される。
素直な想いである「ビジョン」と
コンセプト実現のための手段「アイテム」からなり、
未知の良さを形にするために
「何を用いて、何をしたいか」をまとめたものである。

引用元:『コンセプトのつくりかた』 P.95

このコンセプトに至るプロセスについては、ぜひ本を読んでみてください。

あなたが「自分だけのコンセプト」を作るためにきっと役に立ちます。

コンセプトは、自分の存在価値をくれるかもしれない

では、コンセプトがあると、何が良いのでしょうか?

文中では様々な効果が紹介されていますが、その中で最も印象に残ったのがこの一文です。

世界を良くようとさえしていれば、「世界」と「あなた」が切り離されることはありません。

引用元:『コンセプトのつくりかた』 P.94

そう、世界と繋がれるのです。

これは「自分は社会に必要とされていない」「自分に存在価値がない…」と思い悩んでいる方々にとっては死活問題です。

これこそ、アドラーが言う「共同体感覚」への入り口にも繋がる思想ではないでしょうか。

コンセプトから仕事論にも通じる良書

この本は「コンセプトを作るにはこうすればいい」といった、ただのノウハウ本ではありません。

「自分を幸せにしながら、他者も幸せにするならどう考えればいいのか?」を教えてくれる本です。

仕事を真剣に考えれば考えるほど、不思議なほど「何のために生きるのか?」という問いと近づいてきます。

しかし、有史以来様々な哲学者が向き合い続けてきた問い対して、あっさりと答えを出せるわけがありません。

そこで、「世界を良くするため」という言葉の出番です。

しかも、ここで言う「良い」は世間的な良し悪しの判断基準ではありません。

自分が思う「世界がこうなったらいいのにな」を少しずつ形にしていくものです。

それが他者と繋がるとき、自分だけのコンセプト、自分だけの仕事が見えてくるのではないでしょうか。

 

この一冊、本当に良書です。

ぜひ、読んでみてください。

『コンセプトのつくりかた』
著者:玉樹 真一郎

正義を振りかざしてはいるが、ヒマ人ではないかもしれない

sjw

「正義のヒマ人は、どんな人なのか?」という話をつい先日、友人と繰り広げていました。

「正義のヒマ人」とは、ネット上で炎上に参加する方々のことを指しているのだとか。

英語で、Social Justice Warrior(ソーシャル・ジャスティス・ウォリアー 略称:SJW)という俗語までできています。

少し調べてみて驚いたのですが、ネット上の炎上について真剣に研究している方々がおられるのです!

今回はそれらの文献から見えてきたことをご紹介します。

そもそも「ヒマ人」ではないかもしれない

最も驚いたのが、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター助教の山口真一氏の論文です。

実証分析による炎上の実態と炎上加担者属性の検証

約20,000人のアンケート調査データから導かれてきた「炎上加担者」の人物像に驚きました。

  • 年収が多く
  • ラジオをよく利用する
  • ソーシャルメディアをよく利用する
  • 掲示板に書き込む
  • インターネット上でい やな思いをしたことがある
  • 非難しあっても良いと考 えている
  • 若い子持ちの男性

年収が多いということは、それだけ働いているわけです。当然ながらヒマを持て余すということはないでしょう。

「正義のヒマ人」と言われていますが、「ただヒマだから他者を叩く」というわけではないのかもしれません。

ヒマなわけではないことについて、山口氏はもう一つの分析結果も示してくれています。

インターネット全体の利用時間は炎上加担行動に有意な影響を与えていない。

引用元:実証分析による炎上の実態と炎上加担者属性の検証

炎上加担者と無関係な人のインターネットの利用時間を比べても、その違いに傾向はなかったというのです。

「ヒマだからネットに入り浸っている人」が炎上加担者というわけでもないのです。

学歴も関係ない

また、よく聞く論調としての「低能だから騒いでいる」という点においても、山口氏は違った主張をされています。

関係がないとされる条件

  • 学歴
  • 結婚の有無
  • 一人暮らしか否か
  • 都市圏に住んでいるかどうか

これらは炎上に加担する人の特徴として共通するものではないという分析です。

山口氏ははっきりとこう書かれています。

炎上加担行動に、学力水準は影響を与えていない。

引用元:実証分析による炎上の実態と炎上加担者属性の検証

ではなぜ炎上に加担するのか?

炎上の原因について、別の二人の研究者による論文を見つけました。

慶應義塾大学政策・メディア研究科 特任准教授の田代光輝氏と、
関東学院大学人間共生学部 コミュニケーション学科の准教授である折田明子氏です。

お二人の研究によると、

田代や伊地知は、炎上の原因に「反社会的な行為」「知ったかぶり」「特定ターゲットへの悪口・軽蔑」「提灯記事」「利益誘導」をあげている。

引用元:ネット炎上の発生過程と収束過程に関する一考察 ~不具合に対する嫌がらせと決着による収束~

という引用箇所があります。

続けて、ネット上は

自分にとって心地よい情報だけを見ることができる

場所であると書いておられます。

いつもならネット上で、自分に趣味趣向にあった「心地よい情報だけ」を見ることができます。

しかし、そこで「自分とは違う価値観の存在」を文字や映像などで突きつけられることで、

懲らしめたい・直したいという衝動が起こる。

引用元:ネット炎上の発生過程と収束過程に関する一考察 ~不具合に対する嫌がらせと決着による収束~

とされています。

本来、他者と自分は違って当たり前です。

その違いを許容できないのはなぜなのでしょうか…。

この点に関する考察はまだ見つけられていません。

素人考えでは「自己評価の低さ」が原因?

私の素人考えとしては「自己評価の低さ」だと考えています。

自己評価が低いからこそ、自分と違った人を見ると否定せざるをえないのではないでしょうか。

自分に自信があれば「あいつはこう言ってる。ま、それもいいよね。私は違うけどね」で済むはずです。

執拗に攻撃をしてしまうのは、自分の存在を脅かされたと感じるからではないでしょうか。

本人は全力で否定するのでしょうが…。

炎上加担者は1.5%しか存在しない

最後に、ネット上で炎上に加担したことがある人の割合です。

私はこの数字にも驚かされました。

sjw-data

炎上に加担したことのある、「 1 度書き込んだことがある」「 2 度以上書き込んだことがある」人は、わずか 303 人(約 1.5% )であった(図 3 )。

引用元:実証分析による炎上の実態と炎上加担者属性の検証

「炎上に参加しているのはネットにつながる人の1.5%だけ」しかいないのです。

98.5%はあくまで傍観者。

1 炎上事件を聞いたことがない

2 ニュースなどで聞いたが、実際の書き込みを見たことはない

3 実際の書き込みを一度だけ見たことがある(まとめサイト含む)

4 実際の書き込みを何度か見たことがある(まとめサイト含む)

炎上を知らないか、ただ見ているだけ人たちなのです。

仮に、この確率をインターネット人口にそのままあてはめてみましょう。

●インターネット利用者数、人口普及率の双方が増加
2015年末のインターネット利用者数は、2014年末より28万人増加して1億46万人(前年比0.3%増)

引用元:平成28年版 情報通信白書のポイント

日本国内だけで、約1億人がインターネット利用者です。

その1.5%が炎上加担者ですから、その数150万人。

京都市や神戸市、福岡市の人口がおおよそ150万人です。

これを少ないと見るか否かは、あなたはどう感じますか?

アンケートはあくまで回答者の自己申告

当然ながら、山口氏が分析したデータは「アンケート調査」ですから、あくまで回答者の自己申告です。

炎上に加担したことを隠して回答した人もいたかもしれません。

また、無意識に炎上に加担してしまっていることも十分ありえるでしょう。

これらの数値は反映されていません。

このあたりは、山口氏も当然理解されています。

しかし、その上でもなお、この研究論文は非常に有意義なものではないでしょうか。

信じられないほどの治癒を有する「脳」の機能

Brain

まだまだ分かっていないことが多い「脳」という臓器。この脳が持つ「可塑性(かそせい)」という特徴を使った治療について、書かれている本があります。


『脳はいかに治癒をもたらすか』

著者:ノーマン・ドイジ(精神科医・精神分析医)

コロンビア大学精神分析研究センター、トロント大学精神医学部に所属の医師が書いた本です。

600ページに及ぶ大作なのですが、その内容はにわかには信じられないものばかりです。

にわかには信じられない脳の可能性

  • 慢性的な痛みを絵を凝視することで治す
  • 歩くことでパーキンソン病の症状を抑える
  • レーザー光をあてることで脳損傷、抑うつを治す
  • 体の動かし方を変えて、機能を復活させる
  • イメージトレーニングで失った視力を取り戻す
  • 神経調整をする機械を舌に載せて脳卒中を克服
  • 音で自閉症を治す

結論だけ並べてしまえば、まったく理解できません。

しかし、「脳の可塑性」を知れば、なんとなく可能性を感じるから驚きです。

脳の可塑性とは何か?

では、可塑性とはいったい何なのでしょうか?

辞書で調べてみると、このように書いてあります。

かそ‐せい【可塑性】

固体に外力を加えて変形させ、力を取り去ってももとに戻らない性質。

引用元:デジタル大辞泉

外部からの力によって形が変わり、またその形を維持することなのですね。

一方、形が変わったとしても外部からの力がなくなれば、元の形に戻ることは「弾性」といいます。

脳には変わる機能を持っている

では「脳の可塑性」とは何か? ノーマンドイジ氏は、このように表現しています。

「神経可塑性とは、自己の活動や心的経験に応じて、脳が自らの構造や機能を変える性質のことである」

はじめに(P.13)

脳が持つこのような特徴によって、治療が困難とされている症状を治療・緩和していくというのです。

正直なところ、素直には信じられないのですが、数々の事例と巻末にある出典論文の存在もあり、否定はできません。

論文の存在が正しさの証明にはなりませんが、一つの大きな根拠となるのは確かです。

失った視力を取り戻した事例

この本の中で、私が最も驚いたのが第6章の「視覚障碍者が見ることを学ぶ」。

ブドウ膜炎という自己免疫疾患により、盲目となってしまった患者が視力を取り戻した事例が書かれています。

眼球内に炎症が起こることで網膜に異常をきたしたり、白内障を併発し除去したりといった事態に見舞われたのだそうです。

そして、最終的には見えなくなってしまったのだと…。

衝撃の治療法

これだけでも衝撃的ですが、本書で紹介されている治療法はもっと衝撃的です。

具体策をまとめてしまえば、

  • 一日に数時間、青みがかかった黒を思い浮かべて、黙想する
  • 目を上下左右斜めに動かす
  • まばたきを増やす
  • 日光浴

というだけなのです。

正直なところ、これで治るとは信じられません。

実際、患者も効果をすぐに実感することはなかったようです。

動きによって脳に新たな体の使い方を学ばせる手法

そして、次に試したのが「フェルデンクライス・メソッド」という手法です。

私は全く知らなかったのですが、日本にも「フェルデンクライス・ジャパン」が存在するのですね。

フェルデンクライスメソッドとは?

フェルデンクライス メソッドは、人間の機能、発達、学習を理解するためのユニークで洗練されたアプローチです。

フェルデンクライスジャパン

これだけだと、よくわかりませんね。おそらく、日本だと医師法などの関係で「治療」だと明記できないので、ぼかした表現にせざるをえないのだと思います。

本を読んだだけの私が表現すると「身体を動かすことで、新たな身体の使い方を学んでいく」手法
だと理解しています。

例えば「見る」という機能は、おおざっぱに表現すると、

  1. 目から入った光が網膜に届く
  2. 電気信号に変換されて神経を通る
  3. 脳に送られる

その際、網膜や水晶体に異常がある人が、今まで通りの目の使い方をしても見えないままです。

しかし、新たな目の使い方によって「見る」という機能を取り戻すことをめざしているのだと思います。

この「新たな目の使い方」の習得に、脳の可塑性が大きく関わっていると解説されています。

フェルデンクライス・メソッドで下地を作り、青みがかかった黒を瞑想する手法が効果に繋がったということなのです。

信じられないけど、大きな可能性を感じる

読み終えた今なお、この本のすべてを素直に信じることができていません。しかし、一つの事実として起きているのだと思います。

脳についてはまだまだわからないことだらけ。今後、さらに驚くような治療法が出てくることでしょう。

一つひとつ解き明かしていく「人類」は、本当にすごいなと驚かせてくれる一冊です。

パートに「103万円」以上給料をあげるなら、各社のポイントを活用してみては?

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「うちのパートさんに103万円よりももっと給料をあげたいんだが、何か良い方法はないものだろうか?」今回は、製造業の会社で人事・総務に従事する知人と、飲みながら話していた内容です。

今回はただの思いつきのアイデアに、実現性があるのかどうかを調べてみました。

パートさんへの給料増額を阻む「103万円の壁」

「私の年間給料が103万を超えたら、ダンナの給料にかかる税金が増えるから、これ以上働けません」というパートさんは、意外と多くいらっしゃいます。

厳密に計算すると、決して「税金がかかるようになるから必ず損をする」わけではありません。

103万円を超えないように収入を調整しなければ……という話を時々聞きますが、気にする必要はありません。

引用元:「103万円の壁」は気にしない

しかし、「103万円の壁」という名称が広まっていることもあり、会社から103万円以上の給与をもらうことを避けたがる人は少なくないのです。

これは「日ごろから頑張ってくれているみなさんにもっと応えたい」という思いを持っている経営者にとっては、悩ましい状況です。とはいえ、パートさん本人から「やめてくれ」と言われたら、どうしようもありません。

社内イベントは喜ばれない

そこで、代替案としてよく出てくるのが「社内イベント」です。せめて、美味しいものでも食べてるか、楽しい時間を過ごしてもらおうという意図です。

ですが、社内イベントはあまり支持されていません。それどころか、嫌う人が多いのも残念ながら事実です。

職場のイベント、本当は参加したくない? 女性社員の本音を聞いてみた

という記事によると、社内イベントに8割の方が参加しているようです。しかし、その参加理由については、ほとんどが義務感であることがわかります。

参加理由にもっとも当てはまるものを伺うと、「職場の人たちとの交流を深めたいから」(40%)でした。「社会人としてのマナーだと思うから」(30%)「参加せざるを得ない雰囲気だから」(20%)という消極的な理由は半数に上り、「参加するのが楽しいから」という積極的な理由は9%に留まります。

引用元:職場のイベント、本当は参加したくない? 女性社員の本音を聞いてみた

社内イベントに参加する8割の人のうち、9%しか喜んで参加しません。全体の約7%の人にしか喜ばれないのです。

実際、社内イベントや社内行事を検索すると「参加したくない、行きたくない、断り方」などが出てきたりもします。

商品券は課税対象だから現金と変わらない

そこで、次に思いつくのが商品券です。「現金であげるのがダメなら、商品券をあげよう」という発想は、商売をしている人なら誰でも思いつくのではないでしょうか。

しかし、誰でも思いつくからこそ、当然ながら国税庁も対策済みです。わざわざ国税庁のサイトにQ&A方式で説明してくれています。

企業から国税庁へ「社員一律に1万円を商品券を支給した場合、どうなるのか?」という質問に対し、

【回答要旨】
給与等として課税の対象になります。

引用元:創業50周年を記念して従業員に支給した商品券

と明記してあります。これは、まぁ、当然ですよね。

最後の手段「ポイントで支給」

ならばということで、思いついたのが「ポイントによる支給」です。今や日常生活のあちこちで見かけるサービスです。

TポイントやAmazonポイント、nanacoポイントやPontaポイントなど、様々な種類があります。

103万円を超える分は、これらのポイントで支給するという方法は使えないのでしょうか?

調べてみると、国税庁のサイトにポイント制のカフェテリアプランを導入についての質問を掲載したページがありました。そこにはこう記載してあります。

その内容に応じて課税・非課税を判断するものとして差し支えないと考えられます。

引用元:カフェテリアプランによるポイントの付与を受けた場合

「一概に言えないから、確認しろ」ということでしょう。最終的に、税務署や税理士に確認するしかなさそうです。

ポイント支給を活用する企業は既に実在する

今回はただの思いつきでしたが、調べてみると、実際にポイントの活用に動き出している企業も存在するようです。

一番の大口顧客は、年間16億円分のポイントを付与する大手通信会社。営業店における販売担当者への奨励金などとしてポイントを付与しているという。

引用元:社員への報奨などに、現金ではなくポイントを活用する企業が増えている。

16億円分も流通しているとしたら、それは十分に機能を果たしている一つの証だといえるのではないでしょうか。

パートに多い主婦の方々にとって、スーパーマーケットのポイントや日用品を買えるAmazonポイントをもらえることは、確実に喜ばれることと思います。

ポイントのシステムを持つ企業さん方、こういった活用方法はいかがでしょうか?

 

健康を求めて商品を買う前に、必ず一度は見ておくべき3つのサイト

422737 / Pixabay

「サプリメントなどについて、効果がありそうかどうかを自分で判断できるようになるために、できることはないでしょうか?」というご質問をいただきました。

多少の時間さえかければ、今や誰でもある程度のことを調べることは可能です。誰でも専門書や論文にあたることもできるのです。

一度でもいいから自分で調べてみることはとても大事です。その際、参考になると思われる3つのサイトをご紹介します。

「健康食品」の安全性・有効性情報

1つ目は、独立行政法人国立健康・栄養研究所が運営しているサイトです。何らかの商品を「○○が体に良い」とTVやCMで聞いた時には、ぜひともこのサイトで一度は調べてみてください。

ここでは様々な食品や成分について、どれほどの科学的根拠があるのかをまとめた『「健康食品」の素材情報データーベース』を見ることができます。

「健康食品」の安全性・有効性情報のサイトの使い方

使い方は非常に簡単。トップページの右上の検索欄に、キーワードを入れるだけです(下図の赤矢印)。

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試しに、CMなどでよく聞くものを調べてみてください。例えば、目に良いとされるブルーベリーや、少し前に流行った水素水などです。

すると、注意書きが表示されるので「同意」をすると、大まかな概要が出てきます。

次に概要の右上にある「すべての情報を表示」をクリックすると、循環器・消化系・糖尿病・肥満・発育などに与える影響について、どれほどの根拠があるのかについての解説がずらっと出てきます。

ここでご自身が「関心を持っている症状」に該当する解説を読むだけでも、十分に有益な情報を得られます。

最後に、一番下までスクロールし、総合評価の「有効性」を確認してください。そこに効果の有効性が書かれています。

根拠がないものは「ない」と明記されている

健康食品としてよく聞くものですら、あっさりと「根拠が見つからない」と書かれているものも多々あります。

例えば「青汁」。

各症状に対する解説はほとんど空白です。根拠となる論文が存在しないのです。結果、最後の総合評価では「根拠として十分な証拠はない」と書かれてしまっています。

だからといって「一切効果がない」とは一概には言えませんが、根拠がないものを信じたいかどうかは個々人にお任せします。

その他コンテンツで「コラーゲン」も暴かれている

上記サイトには、データべース以外にも「基礎知識」「話題の食品・成分」などのコンテンツもあります。

その中には、当サイトでも調べてみたコラーゲンも掲載されています。

コラーゲンって本当に効果があるの?

また、今後より良質な情報を得るために重要なことなどもまとめてくれています。

科学的根拠のある情報とは?

確かな情報を厳選した非常に良質なサイトです。「健康に良いらしいから買ってみよう」と思ったら、まず調べてみることは習慣づけておくといいでしょう。

 

2つ目に紹介するサイトは、こちらです。

疑似科学とされるものの科学性評定サイト

運営:明治大学 科学コミュニケーション研究所

大学が運営しているだけあって、出典となっている論文もきちんと書かれています。また、公開されているものであれば、PDFですぐに見られるものも多々あります。

こちらのサイトでは、健康に関わる「食品」に限定していません。他にも、民間代替医療(磁石磁気療法・鍼灸・デトックスなど)に加え、活性水素水、血液型性格診断、温泉など、扱う分野は多岐に渡ります。

「科学性」のランク付けが大きな特徴

このサイトにおいて、特徴的なのはそれぞれについて「科学性」を5つにランク付けしている点です。

  1. 科学
  2. 発展途上の科学
  3. 未科学
  4. 疑似科学
  5. 判断保留

科学は信頼できる理論もデータも存在し、社会的にも応用されているもの。

逆に、疑似科学は科学を装ってはいるが、理論もデータもなく、社会的に問題になっているもの。

判断保留は「どうにも判断できない」というもの。

問題になるのは、疑似科学です。その筆頭としてわかりやすいのが「サプリメントとしてのヒアルロン酸」です。

ヒアルロン酸

総評:疑似科学

ここでも明記されています。

ヒアルロン酸については、当サイトでも調べたことがあります。この時も少し調べただけで、同じ結論に至っていました。

「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」には批判もある

このサイトはいくつかの研究について、「疑似科学だ」と評定するものです。「科学ではない」と言われてしまった側からすれば、たまったものではありません。

しかも、「科学か否か」という基準は明確に線引きできるものでもありませんから、当然批判の声もあります。

ですが、私は「現時点で根拠となる理論やデータがない」ものは、変に広がらない方がいいと考えています。広がると、消費者を期待させるだけの怪しい商品が増えるだけですから…。

 

3つ目に紹介するのは、こちらのサイトです。

FOOCOM.NET

科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体 一般社団法人「Food Communication Compass」が運営する記事サイトです。様々な分野の専門家が多様な知見で良質な記事を書いてくれています。

2012年のピンクスライム問題では、今なお通用する記事を作成

FOOCOM.NETの森田満樹氏は、2012年にマクドナルドのピンクスライムが炎上した時でも、事態を冷静に見てくれていました。

米国で大騒ぎ、日本への影響は?「ピンクスライム」問題

2012年4月20日

マクドナルドのピンクスライムについても、当サイトで書いたばかりです。

マクドナルドの「ピンクスライム肉」事件再燃! そこまで騒ぐ必要あるの?

「ピンクスライム」「アンモニア」という一見わかりやすく感じる表現ほど、気を付ける必要があることがよくわかる事例です。

個人的おススメは、編集長を務める松永和紀氏の記事

中でも、編集長を務める松永和紀氏は、非常にシビアに、冷静に記事を書いてくれています。

例えば、一時期に一部の人が大騒ぎした「山崎パンの防カビ剤」についても、とても冷静に記事をまとめてくれています。

山崎製パン カビさせないもう一つの技術

工場の衛生管理のレベルの高さと、カビが生えにくく食味・風味を長持ちさせるための製法によるものだと、はっきりと書いてくれています。

他にも、2015年に始まった「機能性表示食品」についても、その根拠が非常に弱いことを調べてくれています。

非常に弱いエビデンス、わずかな効果の機能性表示食品、買いますか?〜制度開始3カ月で思うこと

こういった記事を読んでおくことで、効果を期待できない商品を買わずに済むようになるでしょう。消費者が賢くなればなるほど、売り手はごまかしがきかなくなりますから。

識者の知識を借りて、賢い消費者になりましょう!

世の中には私が知らないだけで、上記のみなさまのような良質な記事を書いている方がたくさんおられるのだと思います。そのような方々の情報こそが、手軽に消費者の方々へ届くことを願っています。

そして、なにより、せっかく使いやすいようにまとめてくれているわけですから、ぜひ活用させていただきましょう!

SIXPAD(シックスパッド)のようなEMSダイエット機器は効果を期待できるのか?

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「腹筋を低周波で鍛える筋トレ器具は、本当にダイエット効果があるのだろうか?」という調べもの依頼をくれたのは、ビールが大好きな40代の男性。どうやらご自身のお腹が気になるご様子です。

機械をお腹にくっつけて、ピクピクさせるものといえば誰もが思いつくのではないでしょうか。

今回、商品例として提示されたのは、SIXPAD(シックスパッド)です。他にも、同種の商品として、スレンダートーンやアブトロニックなど様々な商品が販売されています。

さて、どの程度の根拠が出てくるのでしょうか。

Google検索はアフィリエイトだらけ

いつものようにまずは「シックスパッド 効果」とGoogle検索をしてみました。すると、以前調べた美顔器ローラーと同じような検索一覧が出てきて驚きました。

検索結果の1ページ表示されているメーカーと楽天以外は、全てアフィリエイト広告目的のサイトばかりなのです。

サイトの構図も美顔器ローラーと何ら変わりません。効果の検証やメーカーのデータやグラフを引用(盗用?)しながら、公式サイトからの購入を勧めるのです。

私は決してアフィリエイトを否定する気はありませんが、こういう売り方にはどうにも好感を持てません。こうでもしないと売れないのでしょうか…。

記事やレビューは安価に量産

アフィリエイト商材として出ているなら美顔器ローラーと同様に、記事を書く仕事が安価で募集されているはずです。調べてみると、あっさりと見つかります。

【800円/一記事/800文字】ダイエット用品のレビューsixpadという商品の評判の記事

EMSダイエットについて記事【500文字程度】テーマ指定です

引用元:ランサーズ

商品の紹介記事もレビューも創作されたものだと思っておいて、ちょうどいいのです。

20ヘルツの根拠はたしかに存在する

シックスパッドのメーカーサイトには、一人の研究者が前面に掲載されています。それが京都大学名誉教授の森谷敏夫氏。運動医科学、応用生理学を専門とされています。

森谷氏の理論としてサイトに書かれているのが

20ヘルツで刺激すると、張力が落ちずに一定に筋肉は力を発揮することができました。

というもの。さすがに研究者が主張するからには根拠があるはずだと思い調べてみると、関連した論文が出てきました。

筋電気刺激(EMS)を利用した生活習慣病改善の可能性

筋電気刺激(EMS)は電流刺激療法の一つです。以前、美顔器ローラーを調べたときに出てきた一般財団法人日本電子治療器学会 でも紹介されています。

20ヘルツを選ぶ根拠についても、上記の論文で触れられています。要約すると、

  • 20ヘルツより低い周波数だと、筋肉の収縮が安定しないから、筋疲労が起きにくい
  • 50ヘルツよりも高い周波数だと、強すぎて筋肉がすぐに疲れ切ってしまう

ということのようです。このことから以下のように結論づけられています。

この点を考慮すれば,20Hzの周波数が長期間の刺激を利用する場合に有効であると考えられる.

筋電気刺激(EMS)を利用した生活習慣病改善の可能性

研究の目的は筋トレではなく、リハビリ

根拠がしっかりしているあたり、美顔器ローラーとはえらい違いです。こういったデータを調べるのが好きな男性向けに売りたいからでしょうか。

しかし、論文を読み進めていくと、新たな事実が出てきます。この研究が対象としているのは、筋トレなどではないのです。対象として文中に出てくる対象者は、以下のようなもの。

  • 高齢に伴う骨格筋萎縮の場合や骨折, 筋腱の障害によってギプス固定され不活動を強いられた場合
  • 疾患などでベッドでの生活を余儀なくされた場合
  • 長期にわたる寝たきり状態
  • 通常の運動療法が適応できない生活習慣病患者やその予備軍
  • 高齢に伴う体力の低下や骨粗髪症から腰痛や膝痛など整形外科的疾患をもつ人々
  • 運動が制限される糖尿病患者

要するに、自分では運動したくてもできない方々です。その方々の身体が、極度の運動不足にならないように電気刺激で動かしてあげようという研究なのです。

日常生活の動きすらままならない人と、普通に日常を過ごしている人では、求められる運動強度が全く違うことは明らかでしょう。

電気刺激療法はまだまだ発展途上

他の文献にあたって調べていると、電気刺激療法についてはまだまだわからないことが多く、学界でも様々な議論がされていることが見受けられます。

リハビリテーションの分野で電気刺激療法は,従来,鎮痛や筋力強化などの目的で使用されてい るが,有効性がほとんど証明されていない.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

美顔器ローラーの時に出てきたマイクロカレントと同じく、「肯定も否定もできず、よくわからない」というのが現状なのです。

医療の現場にいる人も有効性に実感がない

この論文では、医療現場で実際に機器を使っている方々ですら、有効性を実感できていないことにも触れられています。

低周波・干渉波装置は所有率の高さに比較して,有効性はあまり感じられていないのが現状のようである.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

この根拠とされているのが、2008年に発表された「運動療法機器・作業療法機器の使用頻度およびその効果」に関するアンケート調査結果です。

日本リハビリテーション医学会が医療機関を対象に行ったもの。医療現場で、運動療法機器・作業療法機器の使用頻度や有効度などについて調べられています。

その中で、患部を温めるホットパックを「非常に有効」とする回答は、 24.8%でした。それに対し、EMSが該当する「低周波・干渉波」は…

その他の物理療法機器では,10%程度であり,あまり有効と考えていなかった .

「運動療法機器・作業療法機器の使用頻度およびその効果」に関するアンケート調査結果

これが医療現場で治療にあたっている方々の実感です。低周波による電気刺激療法は、目に見えるような効果が出るには至っていない分野だと理解するのが妥当なところではないでしょうか。

当たり前すぎる結論

あまりに当たり前な結論ですが、結局のところ、自分の体は自分で動かすしかないのです。

先の論文の結論にもこうあります。

ヒトは自らの意思で動くものであり,決して外部刺激で動かされることは,自然なことではないということを忘れてはいけない.

リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望

真面目な研究の意図的な拡大解釈

電気刺激療法そのものは、これから研究が進むことで、様々な応用が見出されていいくことと思います。

しかし、「この機械を1日数分だけ装着するだけで、腹がやせる!」という売り文句は、美顔器ローラーの時と同じで、研究成果の拡大解釈と言わざるをえないでしょう。

「これさえやれば大丈夫!」といった類の売り文句は、そのほとんどが一過性の「問題対処」に過ぎません。根本的な「問題解決」をめざさない限り、役に立たない物を買わされ続けることになるのですね。